大型のクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス号」の船内において、新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化しております。
先日、岩田健太郎医師が、大型のクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス号」の感染対策のずさんさを告発する動画を公開し、大きな反響があったものの、即日削除を迫れられ、デマだったのかなどの意見も寄せられておりました。
厚生労働副大臣の橋本岳さんが、岩田健太郎医師に対して猛反発した矢先、クルーズ船の船内におけるゾーニングのずさんさを写真付きで公開し、墓穴を掘る形となってしまいました。
今回は、クルーズ船のゾーニングや、「不潔ルート」と「清潔ルート」の画像、船内の状況などについて迫ってみたいと思います。
岩田健太郎医師、クルーズ船批判動画を削除
2020年2月19日、新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号の船内に、災害派遣医療チームの一員として向かった岩田健太郎医師が、YouTubeで船内環境を批判する動画を公開をしました。
こちらの記事で詳しく報じております。
岩田健太郎(医師)はデマ?クルーズ船批判動画をあげるも、Twitterでは政府による印象操作が
岩田健太郎医師は、動画内で「この仕事を20年間やってエボラやSARSにも携わって来たが過去一番の恐怖を覚えた」、「厚労省の官僚が全て仕切っており私のような専門家の助言に全く聞く耳を持たず追い出されてしまう」などの批判をしておりました。
しかしながら、動画の反響があまりにも大きく、1日経過した2020年2月20日には、その動画を削除しております。
動画は削除しました。ご迷惑をおかけした方には心よりお詫び申し上げます。
— 岩田健太郎 (@georgebest1969) February 19, 2020
岩田健太郎医師、クルーズ船批判動画を削除した理由は?
この動画が出回った際、担当している加藤勝信厚生労働相は「岩田氏は船内に2時間しかいなかった。(動画は)誤解を与える可能性がある」という発言をしており、厚生省として真っ向から反論をしておりました。
さらに、橋本岳厚生労働副大臣も、自身のTwitterで岩田健太郎医師の動画について強く反論をしておりました。
なお昨日、私の預かり知らぬところで、ある医師が検疫中の船内に立ち入られるという事案がありました。事後に拝見したご本人の動画によると、ご本人の希望によりあちこち頼ったあげくに厚生労働省の者が適当な理由をつけて許したとの由ですが、現場責任者としての私は承知しておりませんでした。
— はしもとがく(橋本岳) (@ga9_h) 2020年2月19日
こうした経緯があったことで、岩田健太郎医師が動画を削除した理由として「厚生省から圧力をかけられたのではないか?」ということを言われておりました。
しかしながら、2020年2月20日に行われた「日本外国特派員協会(FCCJ)」において会見を開き、厚生省からの圧力で削除をしたのではないか?ということについては否定をしております。
岩田健太郎医師の削除した理由については「船内の感染管理の環境が大きく改善されたと聞いている。検疫の経過についての情報も公開され、私が投稿した動画の役割は達成された」とのことでした。
橋本岳が「不潔ルート」「清潔ルート」の画像をツイートし、形成逆転
岩田健太郎医師のクルーズ船批判動画に対し、真っ向から反論を続けていた厚生労働省。
そのNO.2である橋本岳厚生労働副大臣が、ツイートした画像が波紋を呼んでおります。
それがこちら。
出典:Twitter
と、満を辞してツイートしたのですが、ネット上からは「全くゾーニング出来てない」と、多くの批判が寄せられたのです。
批判を受けてか、早速ツイートは削除されましたが、多くのユーザーによってスクショが撮られており、瞬く間に拡散されてました。
つまり、こういったゾーニングのずさんが厚生省側から露呈したということは、岩田健太郎医師のクルーズ船批判動画は、間違いではなかったということになるでしょう。
それまで真っ向から否定を続けており、厚生省側を擁護する意見もあっただけに、まさに形成逆転をしてしまったと形です。
「不潔ルート」「清潔ルート」?クルーズ船のゾーニングはガバガバだった
そもそも、ゾーニングとは一体どのような言葉なのでしょうか?
ゾーニングとは、空間をテーマや用途に分けて考えることをさす不動産用語で、都市計画などの際に用いられます。
こと、感染症においてのゾーニングは、清潔・不潔エリアの区分けを意味します。
ゾーニングにはやり方がありますが、クルーズ船の中で行われているものは、明らかにゾーニングのそれとはかけ離れており、いくら設備がなかったからとはいえ、決して万全を喫しているとは思えません。
加藤勝信厚生労働相は衆院予算委員会で、「民間の力も借りて最大限の対応をしている」という発言をしておりますが、このゾーニングのどこが最大限の努力なのでしょうか?
ガバガバ過ぎて、逆にゾーニングのずさんさを露呈しておりますし。
日本人だけではなく、英語圏、中国語圏などの人がいるわけですから、せめて英語や中国語表記も書いてあげるなどの配慮はしてほしいものです。
「不潔ルート」と「清潔ルート」はコンビニのゴミ箱?全く意味のないゾーニングに批判殺到
「不潔ルート」と「清潔ルート」の橋本学厚生労働副大臣のツイートに対しては、多くの批判の声が上がっております。
不潔ルートて、ドアだけ分けてもねぇ
訳わからんことしてるなぁ
素人じゃわかんないんだから専門家に頼るべきなのにー
調べてもらえてないだけでもう日本中感染者だらけなんじゃ?— ゆい (@jj_1992y_jj) 2020年2月20日
不潔ルートと清潔ルートのゴールが同じなのは、人間が本質的に平等であることを強調し、感染者や中国人、プリンセス・ダイヤモンド号の乗客への差別に断固反対する意志を表した命懸けのアートである。しかし官邸の圧力で消されてしまったので、これぞ表現の不自由展だ。
— 蘭茶深空🌸VTuber (@MISMIS_T) 2020年2月20日
不潔ルートとかどうでもいいけどあれ壁もないのに分ける意味ないでしょ
— 優亜・8・ラフェスDay2 (@gpz90000) 2020年2月20日
まさかあれがゾーニングだとか言わないよね?不潔ルート清潔ルートって言葉にも引っかかる。なんかもう色々と日本嫌になってきたな…
— ayana (@RasaVoynich) 2020年2月20日
結局ルートで分かれたあとも、大部屋で繋がっているとのことで、ゾーニングの意味がないとの指摘が多く寄せられておりました。
さらに、この状況をコンビニの空き缶、ペットボトルの分別ゴミ箱に例えている人も。
コンビニの缶と瓶が一緒になるゴミ箱だよ。 #清潔ルート #不潔ルート pic.twitter.com/jeagokDkdA
— 牛心。ushikokoro (@beefsoul) 2020年2月20日
出典:NAVER
入り口は別々でも、最終的に一緒になるということで、クルーズ船内のゾーニングを揶揄しているものと思われますが、コンビニのゴミ箱の場合には明確な理由があります。
缶と瓶やペットボトルでは、一杯になるのに差があるため、そこで二度手間になってしまいます。
その回収の手間を省くために、一緒にしているのと、回収業者が最終的に分別をしているため、ゴミ箱単位で分別しても意味がないために、このような形をとっているそうです。
結果的にクルーズ船のゾーニングは、一緒の部屋につながっているために、意味がなかったと言えるでしょう。
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