出典:QAB琉球朝日放送
沖縄県の歴史的象徴でシンボルである、首里城が火災によって大規模なダメージを受けた事件で、首里城祭というイベントの準備を直前まで行なっていたことが明らかとなりました。
今回は、首里城祭で事前までに準備をしていたイベント会社や業者などについて迫ってみたいと思います。
首里城火災、直前までイベント業者が準備をしていた
日テレニュース他、メディア各局が以下のようなニュースを報じ、話題となっています。
31日未明、沖縄県の首里城で火事があり、正殿などが全焼し、午前7時現在も延焼中。
那覇警察署などによると、31日午前2時40分頃、首里城を警備している会社から、消防に通報があったという。
消防車14台が出動しているが、首里城の正殿、北殿、南殿が全焼し、午前7時現在も延焼中。火は正殿の近くの門にも広がっているが、けが人の情報はないという。
首里城では、27日からイベントが行われていて、30日の夜は、その準備が行われていたが、何時まで人がいたかなどはわかっていない。
首里城は、琉球王国の王の住まい、兼、行政機関の本部だったが、正殿は、1945年の沖縄戦でアメリカ軍の攻撃で焼失し、現在の正殿は、1992年に復元された木造の建物。
首里城跡は、2000年に世界遺産に登録された。
出典:日テレニュース
首里城で開催されるはずだったイベントは首里城祭
このイベントでありますが万国津梁の灯火と呼ばれる、那覇市の三大祭の一つである首里城祭の一環として開催されるイベントであり、首里城祭は沖縄独自の文化を感じられる魅力あふれる祭りとして県内外から様々な観光客が訪れておりました。
出典:ちゅとらく
2019年10月27日~11月3日まで開催されているのだそうで、火災が発生した2019年10月30日から31日未明はまさに祭りの開催期間中だったということで、首里城らへんでも準備に余念がなかったのかもしれません。
万国津梁の灯火とは世界平和を願うためのイベントであり、このイベント自体は11/2~3の2日間に渡り開催される予定だったため、30日は準備に追われていたのでしょう。
首里城火災で準備をしていたイベント業者や会社はどこ?
では、この首里城祭や万国津梁の灯火というイベントで準備をしていた業者や会社は一体どこだったのでしょうか?
令和元年度の首里城祭の公式ホームページには以下のように後援者やスポンサー企業の名前が公開されておりました。
出典:首里城祭実行員会
こちらを整理すると以下のようになります。
<応援>
・株式会社リマープロ
・丸正印刷株式会社
・株式会社プロジェクト・コア(株)沖縄環境開発センター
・株式会社漆芸工房沖縄ビル・メンテナンス株式会社
・株式会社国建
・株式会社宣伝金城建設
・株式会社桃原農園
・那覇空港ビルディング株式会社
・沖縄コカ・コーラボトリング株式会社
・株式会社アイアム
・東武トップツアーズ株式会社
・沖縄菱電ビルシステム株式会社
・新垣カミ菓子店
・株式会社レイメイコンピュータ
・琉球ワークス株式会社
・イカリ消毒沖縄株式会社
・古美術観宝堂
・オリオンビール株式会社
・株式会社沖縄銀行
・株式会社沖縄海邦銀行
・株式会社琉球銀行
・株式会社沖縄智光
・沖縄明治乳業株式会社
・首里サービス株式会社
この中で建築関係の会社といえば、株式会社漆芸工房沖縄ビル・メンテナンス株式会社や、株式会社宣伝金城建設、株式会社国建などが該当します。
首里城祭を応援しているということで、このどれかの企業が該当するものと思われますが、その真偽は不明であります。
こちらは分かり次第追記していきたいと思います。
火災の影響により首里城祭は中止に
琉球新報などによれば、この首里城火災による全焼を受けて首里城祭は中止になったということです。
首里城の全焼を受け、首里振興会は11月3日の第54回琉球王朝祭り首里の中止を決定した。
出典:琉球新報
首里城祭は、すでに開催が終わっていた「琉球王朝絵巻行列」や、「空手の日記念演武祭」に加えて、「万国津梁の灯火」や、「琉球王朝祭り首里『古式行列』」などが11月3日に予定されていた他、「伝統芸能特別公演」、「国王・王妃出御」、「琉球泡盛の粋」in銭蔵、「組踊300周年記念 首里城公演・式典「琉球舞踊と組踊」、「組踊まちがい探し」、「組踊ペーパークラフト」など、様々な模様しものが行われることとなっておりました。
しかしながら、これら全ては首里城あって成立するイベントでありますので、中止はやむを得ないというわけです。
首里城のイベントで火は使っていない!電気系統のトラブルにより出火か?
多くの報道機関が出火原因に関して報道をしておりますが、イベント会社は矢倉の設置や防犯センサーが作動する点検を行なっていたのだそうです。
30日夜も舞台や照明やぐらの設営が行われ、防犯センサーが作動する約1時間前の翌31日午前1時半ごろに終了。イベント関係者は取材に対し「(作業中には)正殿の中には誰も入っていない」と説明した。
出典:スポニチアネックス
こうした照明機材の電気コードのショートによって火災が発生した可能性も捨て切れませんが、首里城公園を管理する沖縄美ら島財団の話によれば、イベントの準備で火は使っていないとのことです。
また、正殿とは別に南殿で電気工事をしていたとの情報もあることから、やはりこのイベント業者の配線ミスによって出火してしまった可能性が高いのかもしれません。
また、首里城の正殿につながる奉神門は夜には閉じられるということで、中に入って作業をしていた何かが出火原因の可能性が非常に高くなるでしょう。
▼奉神門
31日午前1時半〜午前2時40分の間に正殿の中で一体どのようなことが繰り広げられていたというのでしょうか?
首里城火災をめぐっては数多くのデマが拡散される
この首里城の火災をめぐって、数多くのデマが拡散されております。
有名なところで言えば、近藤チャンネルという方が「沖縄の首里城を燃やしたのは僕です。」というあまりにも不謹慎な動画公開したり、中学生が裏の公園で焚き火をしていたというものです。
首里城の周りを確認すると、首里城は石垣に囲われており燃え広がった正殿に関しては下からだと絶対に焚き火で届きませんし、物理的には不可能でありますし、YouTuberのデマ拡散に関しては言語道断であり、決して許してはいけないものであります。
こうした多くのデマが拡散される背景には、真実を知りたいという人の欲求と情報ソースや発信元を鵜呑みにしたり目の前の情報を精査するだけのネットリテラシーがないことが原因であると考えられます。
2018年12月に発生した札幌市豊平区のスプレー缶による爆発事故においても「札幌飲食店 ガス爆発の瞬間の一部始終」という訳の分からないデマ動画が拡散されましたし、2018年6月18日には大阪府北部を震源とする震度6弱の地震によって、「シマウマが脱走」したとのデマがSNSに投稿されております。
デマツイートや動画投稿をして世間の反応を楽しんだり、さらにはいいねや再生数が増えることによる承認欲求を満たすなどの理由があるのかもしれませんが、何れにしても、こうした悲惨な出来事を弄ぶかのような行為は断じて許されるべきではないでしょう。
首里城のデマや出火原因などについてはこちら
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