出典:JNN
26日午前7時5分頃、大阪(伊丹)空港国内線ターミナルの全日空の保安検査場で、職員が男性乗客の手荷物からナイフを発見したのですが、そのまま通過させるという前代未聞の事件が発生しました。
今回は、伊丹空港で「これはええねん」といって通過させてしまった乗客の男や、ナイフ・刃物所持の理由、通過させてしまった真相と保安検査のシステムなどについて迫ってみたいと思います。
伊丹空港でナイフを持った男が保安検査を通過
産経ニュースほか、メディア各局が以下の様なニュースを報じ、話題となっています。
全日空によると、26日午前7時5分ごろ、大阪(伊丹)空港の全日空の保安検査場の係員から「利用客の手荷物からナイフのようなものが見つかったが、誤って返却してしまった」と申告があった。
航空法などで刃物の機内への持ち込みは禁じられており、全日空は保安検査場を通過していた全利用者に対し、再び検査を実施している。大阪府警によると、負傷者などは出ていない。
再検査に伴い、航空便の出発に遅れが生じ、空港内で混乱が起きているという。全日空は、午前9時25分以降、南ターミナルを出発する全便の運航を見合わせている。
全日空などは、係員が利用客に刃物を返却した経緯を調べる。
出典:産経ニュース
伊丹空港の刃物男が出た際の現地の様子
伊丹空港では、保安検査場をナイフを持った男を通してしまったがために、一旦保安検査場を封鎖して、ロビーにいた乗客ら全ての手荷物検査などを再度実施するということで、ANAでは出発に遅れが生じたり、欠航が出たりしてしまい、現地は困惑していた模様です。
ANA乗れない
刃物持った人がいたらしい#ANA #保安検査場 pic.twitter.com/wx9YistkVD— うしろはまえξ (@aozoranoho) 2019年9月26日
かえれないよー #伊丹空港 pic.twitter.com/CYz8QFf3My
— Yasuhiko HIEHATA (@hiehata) 2019年9月26日
伊丹空港発着陸ストップ!?
羽田からの伊丹便も飛んでないようです
伊丹空港どうやら閉鎖中の模様一時に東京行きたいけど… pic.twitter.com/T1AM73ACp3
— 早起きなのにひるねさん (@QhLq1LWTdoZ2EI6) 2019年9月26日
みなさんそれぞれに予定があり、間に合わないといけない事情がなどが様々あるのかと思いますが、一つの保安検査のミスによってこの様に多くの乗客に迷惑がかかってしまうのは避けなければならない事態でしょう。
伊丹空港で男が刃物を所持していた理由
では、男が刃物を所持していた理由は一体なんだったのでしょうか?
産経ニュースなどによれば、伊丹空港に持ち込まれた刃物は折りたたみのナイフだったということです。
大阪(伊丹)空港の全日空の保安検査場で26日朝、係員が乗客の手荷物の中にあった刃物を見逃し、機内に持ち込まれた可能性がある問題で、刃物は折りたたみナイフとみられることが分かった。
出典:産経ニュース
また、この折りたたみナイフの種類でありますが、FNNによればアーミーナイフであるということです。
警察などによると、伊丹空港の保安検査員から、「午前7時ごろに、保安検査でアーミーナイフを持った男性を通してしまった」と、上司に報告があった。
出典:FNN
折りたたみのアーミーナイフということで、刃渡りは分かりませんが下記の画像の様なものを想像していただくといいと思います。
出典:Amazon
出典:モノタロウ
基本的にナイフやノコギリ、包丁、カッター、はさみなどの鋭利な刃物は、ハイジャックテロに凶器として用いられる危険性が極めて高いことから、国内線・国外線ともに持ち込みが禁止されております。
問題となったANAの令和元年9月に更新された機内持込み・お預け手荷物における危険物の代表例という資料の中にも、以下の様にサバイバルナイフ(アーミーナイフ、ツールナイフ等の名称)の持ち込みが禁止されております。
出典:ANN
アーミーナイフを所持していた理由についてですが、一般的に色々なツールキッドがついているために便利だからという理由で持ち歩いている人もおり、単純に預けるのを忘れてしまった結果、持ち込んでしまったのではないでしょうか?
伊丹空港の保安検査場では刃物男が「これはええねん」と発言したため通してしまった
そもそも、保安検査場でツールナイフ(アーミーナイフ)であろうと通してはいけないのですが、なぜ保安官は通してしまったのでしょうか?
保安検査員の人物の話によれば、刃物を持った男性から「これはええねん」と言われたため、通過させたのだそうです。
出典:FNN
つまり、男性の押しや勢いに負けてしまったため、通過させたということです。
もちろん、保安検査官はいかなる理由があったとしてもナイフの持ち込みは禁ずるべきであり、最前線で止めなければいけないのですが、ものすごい形相だったのか勢いがすごかったのか「これはええねん」と言われてしまったため通してしまったのです。
伊丹空港でこれはええねんと発言した刃物男は誰?
では、伊丹空港でアーミーナイフを取り出し、「これはええねん」と発言した男は一体誰なのでしょうか?
現在のところ、名前や顔画像などは判明しておりませんが、「これはええねん」という口調であるこtから考えても、やはり関西地区に住んでいる人間であることは間違いなさそうです。
関西弁といっても県によってはだいぶ違いありますし、京都のなどでは「これはよろしいねん」などと変換される可能性もありますので、大阪から西の地域の言葉かなとも推測されます。
しかしながら、刃物を所持していたというだけでありますし、前述のアーミーナイフであれば銃刀法違反にも引っかかりませんので、この男性は犯罪に手を染めたわけではありませんので、逮捕されることはありません。
銃刀法について
(二)折りたたみナイフ・・・刃渡り8センチ以下で、幅が1・5センチ、厚みが0・25センチをこえないもので、開刃した刃体をさやに固定させる装置のないもの
伊丹空港で刃物が問題となった保安検査場とは?
そもそも、刃物男などで問題となっている保安検査場とは一体どの様な施設なのでしょうか?
保安検査場は、飛行機が安全にフライトを決行する為にある機関で、乗客が飛行機に搭乗する前にボディチェックや機内へと持ち込む手荷物の最終検査を行う場所であります。
搭乗手続き(搭乗カウンター)
↓
荷物を預ける(搭乗カウンター)
↓
手荷物検査(保安検査場)
↓
搭乗(搭乗ロビー)
手荷物検査は、JALやANAなどの一般航空会社の場合、搭乗する飛行機が出発する時刻の15分前までには済ませておく必要があります。
保安検査場で行う検査は2種類あり、金属探知機による検査と、X線による検査があります。
搭乗者自身の体に関しては財布や携帯電話、アクセサリー類などの金属に関するものを全て外した後、金属探知機のゲートを潜ります。
ここで何も反応がなければそのまま搭乗する事が出来ますが、金属探知機で金属反応が出た場合には、再検査を受ける必要があり、場合によって身体検査やボディチェックなどをされます。
もう一つのX線検査でありますが、これは手荷物を籠の中に入れ、それをX線でスキャンして危険物がないかどうかをチェックするというものです。
機内に持ち込めるものは搭乗者自身が事前にチェックしなければならず、持ち込む事ができないものを所持していた場合、その場で捨てなければなりませんので、捨てられて嫌なものや大切なものは搭乗カウンターにて預ける必要があります。
X線検査の精度は極めて高く、たとえ刃物をタオルや布などで二重・三重にぐるぐる巻きにしたとしても必ず発見されるのだそうです。
伊丹空港の刃物男の事件から学べる事
現在、問題となっている伊丹空港の南ターミナルは再開しているという事です。
本日午前より閉鎖しておりました南ターミナルの保安検査場は、12時より再開いたしました。
ご利用のお客様には、ご迷惑をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。
また航空機の運航にも遅延や欠航が発生しております。出典:伊丹空港
しかしながら、運航の遅延や欠航が生じるなど、保安検査の一つのミスで大きな影響が出てしまったことも事実です。
この様な事がない様に、伊丹空港では再発防止策を講じるなどして、再発防止に徹底していただきたいのですが、それ以上に乗客や搭乗する人もマナーやルールを今一度守る必要があるでしょう。
おそらく「これくらいええやろ」という思いで保安検査場を通過したのだと思いますが、その事でここまで大ごとになってしまいますし、もし仮に問題なく通常通りにフライトが決行されていたとしても、乗客らが刃物男が所持しているアーミーナイフを見てパニックになった可能性もあります。
空の上でトラブルや事件にならなかっただけまだ、マシであると考えることもできますが、そもそもしっかりと乗客一人ひとりがルールを守っていさえすれば起こり得なかったわけですの、搭乗するさには、各航空会社のルールをしっかりと守るとうことを再認識させられる事件となりました。
伊丹空港と同時期に発生している日本の事件
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