出典:NNN
山口県下関市の認可保育所で保育士が園児に対し、しつけと称してたたくなどの体罰や暴力をしていたことが明らかとなりました。
中にはグーパンチされたと主張している園児もおり、波紋が広がっております。
今回は、暴力をした保育士や体罰があったという下関市の保育園が新生保育園と特定された経緯について迫ってみたいと思います。
下関の保育園で複数の保育士が園児に暴力
朝日新聞デジタル他、メディア各局が以下のようなニュースを報じ、話題となっています。
山口県下関市の認可保育所で、複数の保育士が園児らをたたくなどしていた疑いがあることが29日、わかった。市は同日午後、児童福祉法に基づき、保育所へ臨時監査に入り、事実関係を調べることにしている。
市によると今月10日、保護者から、登園後の子どもにあざができているようだと電話で相談があった。市が12日と23日に保育所で聞き取り調査を実施。少なくとも1人の園児の体に小さいあざがあるのを確認した。保育士へのアンケートでは、複数の保育士が「子どもが危険なことをしているとき、しつけのために手やおしりをたたいた」という趣旨の回答をした。
市は、保護者の一人が子どもに隠し持たせた音声データに暴力を裏付けるような会話や、園児をしかっているような音声も確認した。臨時監査で園の運営が適正でないと判断すれば、行政処分も検討する。
保育所の園長は「何度注意しても危険な行為を続ける子どもの手をはたくことはあったが、グーで殴ったり蹴ったりはしていない。保護者が納得いかなければ、説明を尽くしたい」と話している。
出典:朝日新聞デジタル
下関の保育園で体罰があった保育園はどこ?
では、問題のあった保育園の場所は一体どこなのでしょうか?
NNNの取材によれば、下関で園児に暴力を振るったとされる保育園の外観を以下のように紹介しておりました。
出典:NNN
そして、こちらの画像を元に調査してみた結果、山口県下関市西観音町1−5にある新生保育園であることが判明しました。
新生保育園の公式ホームページには、以下のように外観が掲載されているのですが、こちら外観がNNNの報道の画像と合致しているのです。
出典:新生保育園
赤丸で囲った部分がまさにNNNが紹介した映像と一致しているのがお分かりになったかと思われます。
また、NNNによれば特徴的なきのこの遊具を紹介しているのですが、そのきのこの遊具もGoogleのストリートビューに掲載されておりました。
▼NNNによる遊具の紹介
▼Googleストリートビューに掲載されているきのこの遊具
この映像とGoogleストリートビューを見てもまず間違いなく、新生保育園ではないでしょうか?
NNNのきのこの遊具の紹介映像には、きのこの遊具の間に車が何台かと通り過ぎる様子が映されておりますが、新生保育園の側には県道33号が走っておりますので、その県道を挟んで撮影されたものと思われます。
下関の保育園で暴行があったとされる新生保育園の詳細
こちらが、問題のあった新生保育園の詳細です。
施設名 | 社会福祉法人 新生園 新生保育園 |
---|---|
認可 | 昭和53年10月1日 |
施設整備時状況 | 建築構造 鉄筋コンクリート平家建 建築面積 720.46m² 園 庭 2294.76m² ※冷暖房完備 |
入所定員 | 210人 |
職員の状況 | 園長 副園長 主任保育士 保育士 栄養士 看護師 事務員 |
保育年齢条件 | 生後3ヶ月から |
通常保育時間 | 認定により異なる 【保育標準時間】7:00~18:00 【保育短時間】 8:00~16:00 |
延長保育時間 | 認定により異なる 【保育標準時間】18:00~19:00 【保育短時間】 7:00~8:00 16:00~19:00 |
休園日 | 日曜日・祝日・年末年始 |
新生保育園では、0歳〜5歳児までの幼児教育を担当しており、延長保育を含めると18:00~19:00まで園自体は運営しております。
新生保育園で体罰をした保育士は誰?名前と顔画像も判明?
では、暴力事件のあった新生保育園で体罰をした保育士は一体誰なのでしょうか?
NNNの音声を聞く限り、保育士は西日本特に山口県周辺の方言や訛りを話しておりますので、出身に関してはそちらの地域なのでしょう。
音声では女性の保育士であるということですが、こちらに関しては公式ホームページなどにも名前や顔画像などが公開されておりませんでしたし、特定するにも至りませんでした。
こちらに関しては詳しい情報が入り次第、随時お伝えしていこうと思います。
下関の保育園で体罰や園児を叩いた理由は?
では、問題のあった保育士が園児を叩いた理由は一体どのようなものだったのでしょうか?
NNNが入手した体罰の様子を録音したテープによれば、保育士は以下のような発言をしていることが分かっております。
「なんなんこれ、ねぇ(パチン)!昨日から何回言うかね。トイレ行けるでしょ、起きてるのに」
つまり、トイレに自分で行かなかったことを叱責しているものと思われるのです。
認可保育園ということで、1人の保育士に対して園児の数も定められているのですが、保育園での生活に慣れていないことを理由に、暴力を振るったとすれば、それは最悪の出来事であるでしょう。
過去には北九州の保育園で同様の暴力沙汰も発生
2019年5月には、北九州市小倉北区の認可外保育施設に勤めるカナダ人の男性英会話講師が、施設に通う当時2歳の男児に尻をたたくなどの暴力行為をしていたことが明らかとなり、大きな波紋が広がりました。
この事件があったのは、リトルジェムスインターナショナルスクール北九州校という認可外保育施設であり、英会話などを気軽に学べるアフタースクールのような立ち位置の施設であります。
この事件で暴力をしたとされる講師は、カナダ人でありその理由は「心の中の悪を追い出す」という欧米特有の考え方に起因していると言われております。
ある程度の体罰や暴力行為というのは、躾をするにあたって必要であるという考え方が欧米にはありますので、その考え方に則って暴力をしたと言われております。
認可保育園と認定こども園の違いについて
幼児教育の現場において、認定こども園と認可保育園、幼稚園など様々な形態の施設がありますが、一体どのように違うのでしょうか?
認定こども園とは、認可保育園のような機能を持っており、保護者が就労していない3歳以上の幼児も入園できるのが認定こども園であります。
出典:日経DUAL
簡単に言うと、幼稚園と保育園の制度を一本化するために作られた施設であり、両者の良いところを併せ持っているのが認定こども園というわけです。
2015年、「子ども・子育て支援新制度」が開始されたと同時に幼児教育を再編成する目的として設立されました。
下関の保育園での体罰事件のまとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事では、下関で園児を叩くなどした保育園が新生保育園であることが判明しました。
10月から幼児教育が無償化されるということで、さらに幼児教育に関しては関心が深まっていく最中にこのように保育士による体罰事件が発生してしまえば、不安を感じる保護者も多いのではないでしょうか?
何れにしても、認可保育園で発生した事件であるだけに、一層の波紋が広がりそうな一件です。
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