出典:毎日新聞
8日午前、滋賀県大津市の琵琶湖の畔にある交差点で軽乗用車と乗用車が衝突する事故がありました。その事故のはずみで軽乗用車が歩道に乗り上げ歩道にいた保育園児の列に突っ込み2人に園児が死亡しました。
なぜ衝突した車が歩道に乗り上げたのでしょうか。軽乗用車が歩道を乗り上げた経緯と園児たちがあの時間そこにいた理由、そして今回の事故で新立文子容疑者と下山真子容疑者が現行犯逮捕されましたが先月池袋で事故を起こした飯塚幸三氏との違いについてまとめましたのでご覧ください。
園児2人死亡
事故についてNHKをはじめ各メディアが以下のように報道しています。
8日午前、大津市の交差点で、保育園児と引率の保育士、合わせて16人の列に車が突っ込み、園児2人が死亡しました。警察によりますと、意識不明の重体だった別の2人の園児の意識は回復したということです。
8日午前10時すぎ、大津市大萱の交差点で、近くにあるレイモンド淡海保育園の園児13人と引率の保育士3人の列に車が突っ込みました。
警察によりますと、この事故で2歳から3歳の園児13人全員が病院に運ばれ、このうちいずれも2歳の男の子と女の子の2人が死亡しました。
また、2人の園児が一時、意識不明の重体になっていましたが、その後、意識は回復したということです。
このほか保育士2人も病院で手当てを受けているということです。保育園などによりますと、園児たちは保育士の引率でびわ湖の周辺を散歩していて、事故当時、信号待ちをしていたということです。
警察によりますと、直進してきた軽乗用車が、交差点を右折しようとした乗用車と衝突し、軽乗用車がはずみで園児の列に突っ込んだということです。
警察は、いずれも大津市に住んでいて列に突っ込んだ軽乗用車を運転していた下山真子容疑者(62)と、右折しようとしていた乗用車を運転していた新立文子容疑者(52)の2人を過失運転傷害の疑いで逮捕しました。警察は事故の状況を詳しく調べています。
出典:NHK WEB NEWS
またしても幼い命が奪われたことに大きな波紋を呼んでいます。
事故の発生状況
衝撃で方向が変わった?
出典:MBS
出典:MBS
事故は新立容疑者が運転していた黒い乗用車が下山容疑者の運転していた白っぽい軽乗用車に衝突したことが原因で発生しました。
しかし衝突した車2台の状況を見てみるとそこまで破損もしていません。ではこの状況からどのように園児の列に突っ込んだのでしょうか。
Twitter上に3Dで事故の発生した状況を表している方がいらっしゃいましたのでご紹介します。
大津市の事故
まだ推測の域だが車の破損状況を見ると
概ねこんな感じの事故だろうと思われる
園児は信号持ちをしていたという証言があることから
園児は対向側に渡るために待っていたところを跳ねられたのだろうか・・・
続報を待ちたいと思う。#大津市#園児の列#事故 pic.twitter.com/Rk4fod7RDO— アイボウズ (@aibou048) 2019年5月8日
下山容疑者が運転する軽自動車が右折しようとした新立容疑者が運転する黒い自動車に右前方を掠るように接触して、進行方向が変わってしまい歩道に乗り上げたことが明らかになりました。
車同士が正面衝突を起こしていれば園児たちの列に車が突っ込むこともなかったのでしょう。
現場は信号機のある見通しのいいT字路でした。もし仮に信号機が互いに青色だった場合、優先は直進していた下山容疑者の車ですので右折しようとした新立容疑者に過失があると思われます。
園児の列に突っ込んだのは下山容疑者の車ですが、新立容疑者が安全確認を怠らなければ防げた事故だったと言えるでしょう。
こちらはドラレコ動画ではないのですが、この3D動画の通りの事故だとすればドラレコも自ずとこの様に解析されるでしょうし、必ず公開されることになりますから、その際はこちらに追記していきたいと思います。
なぜあそこに園児が…
事故の被害者となったのは13人の園児と2人の保育士でした。その中で園児2人が亡くなりました。
8日15時半ごろ、共同通信社によって被害者の氏名が公表されました。
大津署によると、大津市で園児らの列に車が突っ込んだ事故で死亡したのは、いずれも大津市の伊藤雅宮ちゃん(2)と原田優衣ちゃん(2)。
出典:佐賀新聞
ではなぜあの時間帯に園児たちはあの場所にいたのでしょうか。
レイモンド淡海保育園
被害に遭った園児たちが通っていたのは事故現場から南におよそ200㎡ほどのところにある保育園「レイモンド淡海(おうみ)保育園」に通っていました。
同保育園は0~5歳の乳幼児を預かり茶道や英会話、また買い物に行くなど様々な分野に力を入れていました。
今回被害に遭った2歳児の児童は事故が発生した10時半は散歩に出かけている時間帯で外に出ていたところ事故に遭遇してしまいました。
出典:レイモンド淡海保育園
Googl Mapには…
そしてGoogl Mapで事故現を見てみると偶然かこのレイモンド淡海保育園の園児だと思われる児童らが映りこんでいました。
レイモンド淡海保育園のFacebookを見てみると年齢によって変わるのか青色やピンク色などの帽子を被っていました。その中にこのGoogl Mapに映った園児とよく似た帽子を被っている児童もおりました。
出典:Facebook
そのためGoogl Mapに映っている児童はレイモンド淡海保育園の園児だと思われます。
引率の保育士が車道側に立ち園児らの安全を守っていますが、事故発生時もこのように安全を確認していたところに車が突っ込んできたのでしょう。
なぜ現行犯逮捕?
そもそも逮捕する意義とは?
今回の事故で新立文子容疑者と下山真子容疑者が逮捕されました。しかし2人の容疑者が逮捕、しかも現行犯逮捕されたことで先月19日に発生した東京・池袋での元官僚による死亡事故の話題が持ち上がっています。
その理由となるのが池袋の事故で起こした人物、旧通産省の技術院長を務めていた経験のある飯塚幸三氏が死亡事故を起こしながら未だ逮捕の至っていないということです。
なぜ飯塚幸三氏は逮捕されずに、新立容疑者と下山容疑者は逮捕されたのでしょうか。
警察が事件を捜索する場合、被疑者となる人物を逮捕して警察署に身柄を拘束する”身柄事件”と、逮捕はされずに被疑者宅で刑事手続きが行われる”在宅事件”の2つに分かれます。
そもそも逮捕とは被疑者に逃亡の可能性がある、重大な事件である、証拠隠滅の恐れがある時に刑事施設の人間が身柄を拘束することを言います。
逆に重大な事件ではない、逃亡のおそれがない、証拠を隠滅しないということが警察、検察にも明らかになれば逮捕はされません。
弁護士がサイトを通じて利用者の法律相談に乗る弁護士ドットコムは飯塚幸三氏が逮捕されない理由として足を骨折しているため逃亡の恐れがないことから逮捕をしなかったという見解を発表しています。
しかし今回逮捕された新立容疑者、下山容疑者も住所までもはっきりとメディアを通じて全国に放送されてしまい逃亡も困難になっていると思われます。そのため逃走する可能性も低いと思われますが逮捕に至った結果に何かしら胸に詰まる思いがあります。
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