出典:https://news.mynavi.jp/article/20160202-a043/
山形市の60代女性から現金800万円をだまし取った疑いで山形県警は9日までに恩田修司容疑者と菅原博直容疑者を逮捕しました。
被害に遭った女性は以前にも同様の手口で金銭を騙し取られていました。
その女性から恩田容疑者と菅原容疑者はどのようにして犯行に及んだのでしょうか。
800万円詐取疑い
事件についてNHKをはじめ各メディアが以下のように報道しています。
去年、山形市の女性がうそのはがきを送りつけられ、現金1億円余りをだまし取られた事件で、警察は、このうち800万円をだまし取った疑いで東京の男2人を逮捕しました。
調べに対し、いずれも容疑を否認しているということです。逮捕されたのはいずれも東京・葛飾区の無職、恩田修司容疑者(60)と菅原博直容疑者(46)の2人です。
警察によりますと2人は、去年12月、山形市に住む60代の女性から、現金800万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いが持たれています。
調べに対し、いずれも「身に覚えがない」などと容疑を否認しているということです。
2人は弁護士になりすますなどして女性に電話し「和解金の支払いを避けるには資産を隠す必要がある」などとうそを言って都内のマンションに現金を宅配便で送らせていたということです。
2人は、現金の受け取り役と回収役とみられ、警察は、ほかにも犯行を指示した人物などがいるとみて捜査を進めています。
女性は、「訴訟の最終告知のお知らせ」と書かれたうそのはがきが届いたのをきっかけに訴訟を取り下げるための供託金などの名目であわせて現金1億円余りをだまし取られていました。
出典:NHK NEWS WEB
犯人は…
この事件で逮捕されたのは恩田修司容疑者と菅原博直容疑者でした。
2人の容疑者について明らかになっている情報は以下の通りです。
名前:恩田修司
年齢:60歳
職業:無職
住所:東京都葛飾区
名前:菅原博直
年齢:46歳
職業:無職
住所:東京都葛飾区
恩田容疑者と菅原容疑者は事件の中では”受け子役”と”回収役”と見られています。そのため事件にはまだ複数人関与しているとして警察が捜査を進めています。
その手口とは…
事前に9200万円被害
恩田修司容疑者と菅原博直容疑者は女性から800万円を騙し取った疑いが持たれていますが、この女性は事件の直前に9200万円の詐欺被害に遭ったばかりでした。
その9200万円を騙し取った事件で恩田容疑者と菅原容疑者は受け子と回収を担当していたと思われます。
その手口は民事で訴えるという架空話を持ち掛けて被害者を脅迫するようなものでした。
まず被害者女性の元に通信料が未納だとして”訴訟の最終告知”を知らせるはがきを送りつけました。そのはがきを受け取った女性がはがきに記載してあった連絡先に連絡をしてしまい、「訴訟を取り下げるためには大金が必要」という話を持ち出してお金を騙し取ったと見られています。
今回の事件はその後恩田容疑者と菅原容疑者が被害者女性に弁護士を装って電話をかけ、「資産を必要がある」と都内のマンションに現金800万円を送りつけさせました。
このような劇場型の手口で被害女性は合計およそ1億円を騙し取られてしまったのです。
なぜ疑わない?
今回の詐欺事件、女性は結果2度金銭を騙し取られてしまった形になります。ただ手口の内容が”ストーリーの続くもの”であったため気づくのは難しかったのかもしれません。
10年ほど前に認知されてから国を挙げて撲滅を図ってきた特殊詐欺ですが、その被害額は減少どころ増加の傾向にあります。
マスメディアでも連日被害に遭わないよう特集を組んで放送していますが、なぜ特殊詐欺に騙されてしまう人がいるのでしょうか。
NHKの番組では特殊詐欺の被害に遭いやすい人には6つの傾向があるとしています。
- 自分は大丈夫と思っている
- 非科学的思考の持ち主
- ストレスや不安定な状態に弱い
- 権威に弱い
- 誰に対しても嫌われないようにする
- 集団に影響されやすい
被害者の90%以上は特殊詐欺の手口は事前に知っていたと宮城県警の調査ではわかっています。
特殊詐欺の被害者は自分が正しいと思う直感でものごとを決め、自分の先入観に囚われやすい人柄が多いようです。
そのためこのような人たちが被害に遭わないためにまず慌てない、そして必ず他人の話を疑う…これを実践しなければならないと言われています。
今年に入って例年以上に認知件数が伸びている特殊詐欺。自分は大丈夫だと思っている方のすぐ後ろに特殊詐欺の魔の手が迫っているかもしれません。
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