出典:NNN
重傷のやけどを負った3歳児を放置した疑いで、橋本佳歩容疑者と同居する自称運転手の田中聡容疑者が逮捕されました。
衝撃だったのは全治3ヶ月という重傷にもかかわらず”ラップ”を巻いて放置していたという内容です。
橋本容疑者と田中容疑者はなぜやけどを負った娘に”ラップ”を巻くという処置を施したのでしょうか。
事件の概要と共にその真相に迫りましたのでご紹介します。
やけど負った長女を放置
当該事件はFNN ほか、メディア各局が以下のようなニュースを報じ、話題となっています。
重傷のやけどを負った3歳児を放置した疑いで、母親らが逮捕された。
橋本佳歩容疑者(22)は、同居中の田中聡容疑者(21)とともに、4日、3歳の長女が全治3カ月以上のやけどを負っているのに、病院に連れて行くなどせず、神奈川・横浜市の自宅に放置した、保護責任者遺棄の疑いが持たれている。
長女の兄が自宅周辺をうろついているのを不審に思った近所の人が警察に通報し、事件が発覚した。
発見当時、長女はラップがまかれた状態で、橋本容疑者らはパチンコに出かけていたという。
橋本容疑者らは、「シャワーを浴びた際に、誤って熱湯をかけてしまった」などと容疑を認めている。
出典:FNN PRIME
容疑者は二人
逮捕されたのはやけどを負った長女の母親である橋本佳歩容疑者、その同居人である田中聡容疑者の2名。
両容疑者のプロフィールは以下の通りです。
出典:日テレNEWS24
名前:橋本佳歩(はしもと かほ)
年齢:22歳
職業:無職
在住:横浜市鶴見区梶山
出典:日テレNEWS24
名前:田中聡(たなか さとし)
年齢:21歳
職業:運転手 ※自称
在住:横浜市鶴見区梶山
両容疑者は4日、背中から腰にかけて3カ月以上の入院が必要なやけどを負った女児を自宅に放置した疑いで逮捕されました。
なぜ放置した?
事件発覚は長男がきっかけ?
そもそもどうしてこの事件が明るみになったのでしょうか。
きっかけとなったのは橋本佳歩容疑者の息子である長男でした。
報道によると3月4日午後5時ごろ、冷たい雨が降りしきる中,5歳の長男が「お母さんがいないの」と近所に住む男性に助けを求めに行きます。
不審に思った近所の男性は警察に通報。駆け付けた警察官が家の中に踏み込むと3歳の長女が上半身にラップを巻かれ、意識を混濁させた状態で横になっていました。
橋本容疑者と田中聡容疑者が帰宅したのは同日午後9時で、「パチンコに行っていた」と供述しているようです。
虐待は以前から?
橋本容疑者は長女のやけどについて「シャワーを浴びせた時に、誤って熱湯にしてしまったため」と供述しています。
しかしシャワーで全治3ヶ月というやけどを負わせることは可能でしょうか。
橋本容疑者は以前から虐待をする可能性がある人物として児童相談所から面談等を受けていました。
昨年11月には「子どものおしりをたたいている」と親族からの通報があり児童相談所が面談を行ったところたたいたことを認めたそうです。
当時児童相談所は虐待はあったが軽微なものとして警察に通報はしませんでした。
今回の事件は虐待がエスカレートした結果、全治3ヶ月のやけどを負うものにまで発展してしまったと考えられます。
やけどでラップとは…
”ラップ療法”
ではなぜ橋本佳歩容疑者と田中聡容疑者は長女に”ラップ”を巻いたのでしょうか。
可能性としては両容疑者が長女に治療としてラップを巻いたと考えられます。
やけどに対してラップってどうなの…と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし床ずれ治療の啓発を目的とする日本褥瘡学会は”ラップ療法”というもの確立しています。
ラップ療法とは、「非医療機器の粘着性プラスチックシート(たとえば、食品用ラップなど)を用い、体表の創傷を被覆する処置を総称する」と定義されています(日本褥瘡学会)。
出典:アルメディアWEB
元々皮膚の傷に対してガーゼを用いて塞ぐという治療法は良くないとされています。
怪我をした時、患部が化膿したようにジクジクと湿ってしまった経験はありませんか。そのジクジクした状態こそ傷を塞ぐ”細胞成長因子”が血小板から分泌されている状態なのです。
しかしガーゼでこの分泌液をふき取ってしまうと傷が塞がりにくくなってしまい、細菌の繁殖を促してしまう原因となってしまいます。
そのため皮膚の傷にはラップを巻くことは分泌液の乾燥を防ぎ傷の治りを早くする効果があるとされています。
やけどにも有効
このラップ療法、紹介されているのは褥瘡(とこずれ)に対してでしたがやけどにも効果があるそうです。
まず、水道水でぬらしたタオルで絞って、患部に当てて冷やします。冷たさがなくなれば、絞り直してください。冷やしている間は痛みを忘れるはずですが、中断しても痛みを感じなくなるまで続けることが理想です。初期の冷却が傷の治りに大きく影響するので、数時間かかっても頑張ってください。
痛みがなくなれば、「ラップ療法」の出番です。食品用ラップで受傷面を覆い、テープで留めてください。何も塗らず、消毒もしないでください。水疱(すいほう)は破らないようにします。しかし、すでに破れている部位からの浸出液が多い場合は、ラップの上にガーゼなどを巻いてください。その後、1~2日の間に皮膚科医を受診してください。
出典:徳島県医師会
橋本容疑者の供述から両容疑者は長女のやけど具合を把握していたと思われます。
あくまでも可能性の話ですが、病院に連れていき虐待の発覚を恐れた両容疑者がインターネットで検索した治療方法を長女に施していたのかもしれません。
しかしこのラップ療法は”医師に監視下で行う”ことが前提になっています。両親が逮捕され長男は施設に保護、長女は現在入院しています。
処置したとは言え早く病院に連れていったのならば長女も入院までいたらなかったでしょう。
幼い子どもへの虐待がまた起こってしまったことに怒りがこみ上げてきます。
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