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2月12日、競泳女子日本代表の池江璃花子選手が”白血病”に罹っていることを告白し世界中の注目集めました。
そもそも白血病とはどのような病気なのか、そして池江選手の告白はどのような影響を世間に与えたのか。池江選手の経歴、家族構成も併せてまとめましたのでご紹介します。
経歴
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名前:池江璃花子(いけえ りかこ)
出身:東京都江戸川区
生年月日:2000年7月4日
身長:171cm
池江璃花子選手が水泳を始めたのは3歳10ヶ月。兄と姉の影響を受けてでした。
5歳になると自由型、平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライの四大泳法を習得しその才能を発揮し始めました。
小学生6年の時点でバタフライは100メートルを「1’02”3」で泳ぐようになりジュニアオリンピックカップで全国優勝を成し遂げます。
中学生に上がると大人に混じって大会に出場するようになります。そして高校に進学する直前の日本選手権で次々と新記録を樹立し、同年開催のリオ五輪の7種目出場が決定したことで一気に知名度を上げました。
高校は水泳の強豪校
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池江選手が進学したのは水泳の強豪校としても有名な淑徳巣鴨高校です。1学年上には同じく競泳女子日本代表の長谷川涼香選手も在籍していました。
リオ五輪直後に開催されたインターハイでは池江選手、長谷川選手はブラジルから直接会場のある広島県まで行き、見事に優勝を果たしています。
昨年高校3年生になり様々な進路先が噂されていました。現在は日本大学へ進学することが決定しています。
どんな家庭で育った?
弱冠高校生ながらその背中に日本の期待を背負っている池江璃花子選手。ではその才能を伸ばした家庭での教育はどのようなものを受けていたのでしょうか。
池江選手のご家族を見ていきましょう。
元自衛官の父
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池江選手の父・池江俊博さんは航空自衛隊で戦闘機の操縦士をしていたという経歴の持ち主です。
現在は自衛官を辞職しており、千葉県内で教育・研修事業の会社「株式会社ノーザンライツ」を経営されています。
同企業の創業者は池江宗憲さんという方のようなので俊博さんは会社の跡を継いだのでしょう。
幼児への早期教育に取り組んでいる他、中国で講演を開き教師や講師に対して指導を行っているようです。
母は幼児教室のオーナー
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池江選手の母、池江美由紀さんも俊博さんと同様に教育業に務めている方のようです。
1995年に「EQWELチャイルドアカデミー(旧七田チャイルドアカデミー)」の本八幡教室を立ち上げました。
ここで用いられている七田式教育とは五感に働きかけることで天才的な能力を開発するという教育方法です。
池江選手本人も美由紀さんの教室で12歳まで通い七田式教育を受けていました。結果世界相手に戦える水泳選手にまで成長することができました。
具体的に取り組んだ方法では雲梯を使ったエピソードが紹介されています。
運動選手にするつもりでやっていたのではなく、小さいうちから体を動かすと、脳にたくさん刺激がいくのです。璃花子が産まれる前から教室に雲梯があり、ずっとそこでやっていました。5~6年前に家を建て直して、現在の自宅内にも雲梯をつけました。」
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保育園に行く前のころは、構ってほしくて『見て』と言ってくるんですが、付き合えないので、『今度はこれができるようになったら呼んで』」とお題を出したりすると、一生懸命練習して、ひとりでどんどんできるようになっちゃいました。
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兄と姉も水泳選手
7歳上のお姉さんと3歳上のお兄さんがいる池江選手。
お姉さんに関して調査してみましたが残念ながら情報はありませんでした。
一方お兄さんの方は現在早稲田大学スポーツ学科に通学、水泳部に所属していました。
高校時代はインターハイで準優勝し、国体にも出場している選手で好成績をおさめています。
第90回早慶戦7日前!
3年・池江毅隼
「復活」
100mFly・100mFrに出場予定。日時:7月1日 9時30分〜17時15分
(競泳・水球・飛込・日本泳法)
場所:東京辰巳国際水泳場
ライブ配信: FRESH! 早慶戦チャンネルhttps://t.co/iiRIdVG4Snご声援、お願い致します! pic.twitter.com/ct00i5IWZi
— 早稲田大学水泳部競泳部門 (@wasedaswimc) 2018年6月24日
池江選手は教育熱心なご両親のもとでその才能をのびのびと伸ばしていたことがわかりました。
”白血病”発覚
2019年2月12日、池江璃花子選手が自身のTwitterで”白血病”に罹っていることを公表しました。
ご報告です。 pic.twitter.com/zP2ykLRgCD
— 池江 璃花子 (@rikakoikee) 2019年2月12日
白血病が発覚したきっかけはオーストラリアで1月18日から3週間の日程で行われていた合宿でした。
この合宿中、今まで感じたことのないような疲労感に襲われ肩で息をする池江選手を案じたコーチが現地の病院に連れていったところ白血病が発覚しました。
そもそも白血病とは?
では白血病とはどのような病気なのでしょうか。
”血液のがん”とも呼ばれている白血病。これは血液を作る骨髄にある造血幹細胞から白血球、赤血球、血小板が作られる中で細胞が遺伝子異常を起こしがん化して増殖してしまうことに由来しています。
白血病は血液細胞へなる途中の細胞ががん化する”急性”のものとがん化した細胞の増殖が止まらなくなる”慢性”のもの、そして血液になる細胞ががん化するものを”骨髄性”、リンパ球になる細胞ががん化するものを”リンパ性”としています。
日本人の白血病では”急性骨髄性白血病”の発症割合が多くなっているよう言われています。
白血病を発症すると貧血や発熱を引き起こし、また出血した個所がなかなか止血しないなどの症状が見られます。
池江選手が肩で息をしていた様子もがん化した細胞が増えた結果、赤血球の数が減少し貧血状態にあったからなのかもしれません。
白血病は怖くない?
”がん”と聞いただけで治療が困難な病気だと思い込みがちですが、近年の医学の発達で白血病は治療が難しくない病気になってきたようです。
急性骨髄性白血病は、抗がん剤による治療効果が高く、治癒も期待できます。全体での寛解率は約80%程度となっています。寛解導入療法、地固め療法を終えた人の5年無病生存率(5年間病気が確認されない状態で生存している確率)は約20~40%です。また、再発しても、その後の抗がん剤治療や造血幹細胞移植によって治癒が得られる患者さんも少なくありません。
2018年末には、再発や難治性の急性骨髄性白血病を対象にしたFLT3阻害薬(FLT3という遺伝子に変異を持つ人に有効な分子標的薬)が登場。現在もいくつかの分子標的薬の開発が進んでおり、化学療法の選択肢が広がりつつあります。
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また白血病はがん細胞が減少する状態を意味する寛解がするまでの期間が短く、半年ほどで退院できると言われています。
しかしアスリートが本格的に協議へ復帰するには2年ぐらいかかるようで東京オリンピックに池江選手が出場する確率は高くないというのが現状です。
それでも池江選手は可能性がゼロではない限り闘う、と強い想いを込めてこの”白血病”公表に踏み切ったようです。
上野副会長は「先々は厳しい道のりになる」と語った。所属するルネサンスの三木二郎コーチ(35)は東京五輪について「まだ可能性はゼロではない」と言葉を絞り出した。可能性がある限り諦めない。上野副会長は「本人の強い希望で病名を含めていち早く発表した」と強調した。病名公表に踏み切った決断に、池江の覚悟がにじんだ。
不謹慎騒動
池江璃花子選手の”白血病”公表以降様々な著名人が自身の意見を展開してきましたが、中には心無いような言動を取り炎上に発展する著名人をいました。
神様の試練?
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フジテレビのベテランアナウンサーである安藤優子さん。現在は昼の情報番組「直撃LIVE グッディ!」でMCを務めています。
池江選手の公表後、この話題を同番組で取り上げた際終始ニヤニヤしている様子ととある発言をしてしまい視聴者からの批判が相次ぎました。
今回問題となっているのは、これを受けたメインキャスターを務める安藤優子キャスターのコメント。「本人の努力もあるんでしょうけど、天が二物を与えたというくらいのすごい天才ぶりだし」と前置きしつつ、「かわいらしさとすべて持ってると思ったんですけど、武井さんのコメントじゃないですけど、神様がちょっと試練を与えたのかなと思います」と発言していた。
出典:Livedoorニュース
この炎上状態を受け番組降板も囁かれる中、2月22日に直撃取材を受けた安藤さんは謝罪の言葉を口にしました。
――池江選手への発言が不謹慎だと大きな批判を受けています。
「うーん、それについてはコメントしません。ごめんなさい」
――池江選手への発言について、謝罪のお気持ちは?
「ああ、そうですね。確かにそれは……」
――改めて白血病と闘っている池江選手にひと言いただけるとすると、どんな言葉になりますか。
「すみません、私は本当に、他意はなかったんです。ただ本当に池江さんには良くなっていただきたい、そう思っていただけなので……」
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”がっかり”の真意
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現在五輪担当相を担当している桜田義孝氏にもバッシングの目が向きました。
競泳の池江璃花子選手が白血病と診断されたことを公表し、国内外から回復を願う声が寄せられている中で、来年の東京五輪の政府責任者の口から無神経な発言が飛び出した。
桜田義孝五輪担当相が「本当にがっかりしている」「(五輪の)盛り上がりが若干下火にならないか、心配している」と語った一件だ。
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以前資質に問題があるとして紛糾していた桜田氏の大臣辞任問題。そのほとぼりが冷めかけていたところ”がっかり”発言により桜田氏は再び野党から辞任を要求されることになってしまいました。
しかし桜田氏がこの発言をした前後の文章が明らかになると一転してメディア側の印象操作が指摘されるようになります。
「本当に、そう、金メダル候補ですからねえ。日本が本当に期待している選手ですからねえ。本当にがっかりしております。やはり、早く治療に専念していただいて、頑張っていただきたい。また元気な姿を見たいですよ。そうですね」
出典:産経新聞
「いやあ、日本が誇るべきスポーツの選手だと思いますよね。われわれがほんとに誇りとするものなので。最近水泳が非常に盛り上がっているときでもありますし、オリンピック担当大臣としては、オリンピックで水泳の部分をね、非常に期待している部分があるんですよね。一人リードする選手がいると、みんなその人につられてね、全体が盛り上がりますからね。そういった盛り上がりがね、若干下火にならないかなと思って、ちょっと心配していますよね。ですから、われわれも一生懸命頑張って、いろんな環境整備をやりますけど。とにかく治療に専念して、元気な姿を見せていただいて、また、スポーツ界の花形として、頑張っていただきたいというのが私の考えですね」
出典:産経新聞
桜田氏が選んだ言葉は決して適切なものではありませんでしたが、全文を見てみると池江選手のことを案じている様子が伺えます。
この政治家も…
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桜田氏の発言は印象の悪い言葉を切り抜かれたものであることが明らかになりましたが、もう一人の政治家の発言が問題になっています。
その渦中にいるのが橋本聖子参議院議員です。
JOCの副会長も務める橋本氏は「スポーツに神様はいます。そしてオリンピックとパラリンピックにも神様がいるとすれば、私はオリンピックの神様は今回、池江璃花子の体を使って、オリンピック、パラリンピックというものをもっと、大きな視点で考えなさいと言ってきたのかなと私は思いました」。
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「悩んでいる選手もいる。どうしたらいいか分からない人もいる。そのガバナンスとコンプライアンスをしっかりしないといけないと思って、オリンピックもパラリンピックを1年半後に控えた今、池江選手が素晴らしい発信をしてくれたことによって、スポーツ界全体が、そんなことで悩んでいるべきではない。そんなことで、大きなことではあるのですけども、ガバナンス、コンプライアンスで悩んでいる場合ではない。もっと前向きにしっかりやりなさいよという発信を、池江選手を使って、私たちに叱咤(しった)激励をしてきているのかなと風にさえ、思いました」。
出典:日刊スポーツ
現在JOCの副会長も務めている橋本氏。
自身もスピードスケートの選手でオリンピックに出場して銅メダルを獲得した過去を持つ上に、腎臓病を患い選手生命も一時危なかったと池江選手と似た境遇にありました。
しかし橋本氏の発言は池江選手の白血病公表を現在JOC会長である武田恒和氏の五輪招致時の贈賄容疑への対抗するプロパガンダとして利用しているようにも捕らえることができます。
実際この発言後、池江選手の病気を政治利用するなという声が相次いでいます。
広がる支援
池江璃花子選手の白血病公表後、不適切な発言が相次ぎましたが一方で池江選手を支援するという声も多く上がっています。
その事例も見てみましょう。
進学先から
出典:https://manabi-contents.benesse.ne.jp
前述の通り池江選手は2019年の4月から日本大学に進学することが決まっています。
早くても2019年の夏ごろまでは闘病生活をされていると予想される池江選手。インターネット上では日本大学が進学を取り消すのではないかとも危惧されていました。
しかしの日本大学は池江選手が病気を公表した翌日に同校のホームページを更新し、全面支援を表明しました。
競泳女子の池江璃花子(18)=ルネサンス=の白血病公表を受け、4月に入学を予定している日大が、13日に公式HPを更新。「日本大学は、スポーツ科学部に入学する池江璃花子さんの一日も早いご回復を祈念するとともに、学業並びに競技復帰に向けて全面的に支援いたします」とのメッセージを掲載した。
出典:Yahoo!ニュース
ドナー登録が増加
出典:https://www.zakzak.co.jp/spo/news/190217/spo1902170002-n1.html
池江選手の白血病公表後、骨髄移植手術の際に患者と骨髄提供者の繋ぐ手助けをしている日本骨髄バンクに提供者になりたいという問い合わせが増加しています。
「ドナー登録するためにはどうしたらよいか」。同バンクに寄せられる問い合わせは1日平均5~6件程度。しかし、池江選手が白血病を公表した12日には計270件となり、約50倍に膨れ上がった。多くはドナー登録を希望する声だという。
出典:産経新聞
また各地方の骨髄を提供する団体にも同様に問い合わせが増えているようです。
白血病患者らに骨髄液などを提供するドナーを増やそうと、県骨髄バンク推進協議会(溝渕樹(みき)会長)が24日、高知市秦南町1丁目のイオンモール高知でドナー登録会を開いた。競泳の池江璃花子選手が白血病を公表し、全国的に骨髄移植に関心が高まっていることから、普段より多い人が登録した。
出典:高知新聞
「池江(璃花子)選手の白血病の発表がございました。それ以後ですね日本骨髄バンクの方にも、資料請求、電話問い合わせ、メールなど、様々なお問い合わせを頂いております」
出典:瀬戸内海放送
競泳女子の池江璃花子選手(18)が白血病を公表して以降、治療法の一つとなる骨髄移植のドナー(提供者)をあっせんする「骨髄バンク」へのドナー新規登録者が、県内で急増している。県赤十字血液センター(長野市)の献血ルームと出張所計3カ所では、公表翌日から20日まで8日間の新規登録者数が119人に上り、本年度に入って1月までの10カ月間の新規登録者数115人を上回った。県内保健所でも、登録に必要な予約が増えている。
出典:信濃毎日新聞
支援表明に批判も
出典:http://www.horipro.co.jp/azumachiduru/
現在、池江選手を支援しようとする活動が全国的に見られています。
しかしその一方で支援表明した著名人に対して心無い言葉を投げかける方の存在もあるようです。
骨髄バンクの支援活動に以前から取り組まれていた女優の東ちづるさん、池江選手の白血病公表直後にTwitterで支援を表明しました。
しかし支援を表明した東さんに対して傲慢だ、というコメントが寄せられたようです。
東さんは心無いコメントが寄せられたことを明かし、「見守っていてもこの病気は良くなりません」と行動に出る大切さを改めて訴えました。
まとめ
ここまで池江璃花子選手のご家族と公表した白血病について、そして寄せられた様々な意見をご紹介してきました。
池江選手に対して数多の意見が寄せられていましたが、確実に白血病に対する支援は拡大し続けています。
寛解後も長い闘いになると思います。しかし池江選手が一日も早く選手として復帰されることを切に願っております。
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