外務省は7日、外務省の牛尾滋(うしお しげる)アフリカ部長が知人との懇親会で酒に酔い、参加者に暴言を吐いたり、足を蹴るなどの暴行をはたらいたとして、戒告の懲戒処分にしていた事が明らかとなりました。
酩酊状態で暴力の外務省幹部を戒告
朝日新聞デジタルほか、メディア各局が以下のようなニュースを報じ、話題となっています。
外務省は7日、牛尾滋アフリカ部長(56)が11月下旬、知人との懇親会の際に酩酊(めいてい)し、参加者に暴言を吐いたり、足を蹴ったりして、国家公務員としての信用を損なったとして、同日付で国家公務員法に基づく懲戒処分(戒告)にしたと発表した。
同省によると、この知人からの連絡を受け、本人に聴取を行ったところ、事実関係を認めたという。同省は「厳粛に受け止め、引き続き綱紀粛正に一層努める」としている。
出典:朝日新聞デジタル
牛尾滋部長について
こちらが、牛尾滋のプロフィールです。
名前:牛尾滋(うしお しげる)
年齢:56歳
職業:アフリカ部長
所属:外務省
出身:北海道
学歴:東京大学法学部卒業
牛尾滋アフリカ部長は、11月22日夜に東京都港区の衆院赤坂宿舎内で開かれた懇親会で、「態度が悪い」などと言って近くにいた出席者の足を蹴り、止めに入った複数の出席者にも殴りかかったり、暴言を吐いたりして戒告の処分を受けてしまった外務省でアフリカ部長を担当する人物です。
1986年に東京大学法学部を卒業後、外務省に入省をしており、経済協力局開発協力課首席事務官や、中東アフリカ局アフリカ第一課長、国際協力局開発協力総括課長などのポストを歴任しており、2011年には在インドネシア日本国大使館公使になるなど出世をしている事でも知られています。
2014年より駐コンゴ民主共和国特命全権大使を務めており、様々なプロジェクトに携わった後、NGO担当大使にも選出されています。
さらに、国際協力局兼地球規模課題担当兼アジア大洋州局南部アジア部審議官を経て、2018年には現職であるアフリカ部長・大使兼第七回アフリカ開発会議事務局長を務めるなど、外務省の幹部としても活躍している事が知られています。
暴行の動機は?
では、暴行した動機は一体何だったのでしょうか?
報道機関の発表によれば、「態度が気に食わない」という何とも不条理な理由で暴行をしているとのことですが、酩酊状態にあった事が最大の動機ではないでしょうか?
酔うと人の本性が出るとよく言いますが、それは理性が失われているからであって、お酒は身を滅ぼすとまで言われる厄介な飲み物であるとも言えます。
しかしながら、飲酒のせいにしてはいけないという格言が世間には存在しております。
「酒のせいにするな。酒がおまえをダメにするのではない、元々ダメなおまえを酒が暴くだけだ。」
つまり、こうした暴力や暴言を吐いてしまうというのは、お酒が悪いのではなく、牛尾アフリカ部長がもともと悪かったり無能であることをお酒が暴いてくれただけであります。
東京大学の法学部を卒業し、外務省にストレートで入省するという経歴だけ見れば誰もが羨むエリートですが、やはりアカデミックな学問だけ出来て、それ以外の常識的な部分、ここでいうお酒のマナーや暴力を振るわないといった一般的な事が身についていないのでしょう。
それが顕になっただけでも、今回の戒告処分は良かったのではないかと考えられます。
お酒は飲んでも飲まれるなという格言は遥か昔より言われている事ではありますが、人間は愚かで全く学習しませんので、この戒告という痛い目を見てもすぐに飲酒をしてしまうという懸念すら残されております。
懲戒処分による戒告とは
公務員というのは、税金によって生活をしている側面がある一方で、非違行為があったとき、その職員に対する制裁として懲戒処分という処罰が下されます。
●国家公務員法若しくは国家公務員倫理法又はこれらの法律に基づく命令に違反した場合(国家公務員)
●地方公務員法若しくは同法第57条に規定する特例を定めた法律又はこれに基く条例、地方公共団体の規則若しくは地方公共団体の機関の定める規程に違反した場合(地方公務員)
●職務上の義務に違反し、又は職務を怠った場合(両者共通)
●国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあった場合(両者共通)
戒告とは、職員の非違行為の責任を確認し、その将来を戒める処分のこと言います。
懲戒処分の中でもっとも重いとされているのが、免職であり、次いで降任、停職、減給、戒告の順になっております。
戒告の下には、訓告、厳重注意、口頭注意があります。
日本国憲法第39条には、人を二重に処罰するというのを禁止する記述があるのですが、懲戒処分と刑事罰は行政処分と刑事処分であり、公共の秩序維持のために科する刑罰とは目的を異にしているため、同時に受けることに対しては差し支えがないとされています。
いずれにしても、外務省幹部による暴行事件であるだけに、一層の波紋が広がりそうな一件です。
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