出典:ハフポスト
シリアで行方不明となっており、先日無事に解放されたフリージャーナリストの安田純平さんですが、今回はなぜ韓国人ということを言ったのかについて迫ってみたいと思います。
シリアで行方不明の安田純平さんを解放
YOMIURI ONLINEほか、メディア各局が以下の様なニュースを報じ、話題となっています。
日本政府は24日、シリアとの国境に近いトルコ南部アンタキヤの入国管理施設に保護された男性について、2015年6月に内戦中のシリアで行方不明となっていたジャーナリストの安田純平さん(44)本人と確認したと発表した。
河野外相は24日夕、外務省で記者団に「安田さんの無事を確認した。非常に喜ばしい」と語った。在トルコ日本大使館職員が日本時間の同日午後、入管施設で男性と面会し、身元を確認したという。河野氏は「健康状態も一見するといいようだ」と述べた。
安田さんの3年4か月ぶりの解放を受け、安倍首相は同日夜、首相官邸で記者団に、「準備が整い次第、帰国できるように対応したい」と語った。首相はこれに先立ち、カタールのタミム首長、トルコのエルドアン大統領とそれぞれ電話会談し、両国の協力に感謝を伝えた。
安田純平さんについて
こちらが、安田純平さんのプロフィールです。
名前:安田純平(やすだ じゅんぺい)
生年月日:1974年3月16日
年齢:44歳(2018年8月現在)
学歴:埼玉県立川越高等学校→一橋大学社会学部卒業
職業:フリージャーナリスト
安田純平さんは、フリーのジャーナリストとして活躍をしている人物であり、2015年6月21日のTwitter上でのツイートを最後に、消息が分からなくなっている人物です。
以下、拘束歴と略歴です。
1997年
信濃毎日新聞社記者に。松本本社に在籍し、以後、計10町村の行政・経済など市民の暮らし全般を担当。北アルプスの山小屋のし尿処理問題を扱った連載「待ったなし 北アし尿処理」に参加。その後、信州大学を担当し、脳死肝移植などを取材。2002年
3月、休暇をとってアフガニスタン取材。4月、文化部に異動。
12月、休暇をとってイラクを取材。
2003年
1月末日、退社してフリージャーナリストに。2月中旬からイラクを取材。一時出国するも開戦直後に偽造「人間の盾」ビザで再入国。ホテルに泊まって勝手に取材するつもりがイラク軍に拘束され、観念してバグダッド南部のドーラ浄水場に入る。その後もイラク警察などに数回拘束されるが、フセイン政権崩壊後まで滞在し、中部ナジャフなどを取材して帰国。
10月、イラクを取材。バグダッドを中心にクルド人地域、サマワなどを取材。
2004年
3月からイラクを取材。主にバグダッドに滞在。4月14日、バグダッド西方アブグレイブで地元住民の自警団にスパイ容疑で拘束される。
同17日解放。
2005年
1月、スマトラ沖地震・津波で甚大な被害を受けたインドネシア・アチェ州を取材。2月、アチェ州で、インドネシア軍の軍事作戦に苦しむ津波被害者らを取材。
7月、ヨルダン、シリアでイラク関連取材。
10月、イラク北部を取材。
2007年
2~5月、クウェートでイラク戦争民営化取材のため労働者になるために就職活動。5~12月、イラク中南部ディワニヤのイラク軍訓練基地建設現場で料理人をしながら取材。
12月~翌年1月、イラクの首都バグダッド・インターナショナルゾーン内の民間軍事会社事務所で料理人をしながら取材。
2008年
10~12月、戦場出稼ぎ労働者の実情でインド、ネパールで取材。スポンサーリンク
出典:安田純平プロフィール
韓国人と発言していた
共同通信のYouTubeチャンネルに以下の様な動画が公開されておりましたので、ご紹介します。
安田純平さんはまっすぐとカメラを向いて、
「私の名前はウマルです。韓国人です。今日の日付は2018年7月25日とても酷い環境にいます。今すぐ助けてください。」
と、悲痛の胸の内を語っているのです。
なぜこの様な発言を?
NHK NEWS WEBによれば、韓国人と言った真相の憶測について以下の様な情報が公開されております。
解放されたフリージャーナリストの安田純平さんは、ことし7月にインターネット上に投稿された映像の中で、「私の名前はウマルです。韓国人です」などと話し、その理由が何なのかさまざまな臆測を呼んでいました。
これについて安田さんは、トルコから日本に向かう機内で「拘束中に、事情があってイスラム教に改宗しなければならず、そこで自分で『ウマル』というのを選んでいた。彼らが設定したルールに従って言った」と説明し、イスラム教に改宗した際に選んだ名前だったと明らかにしました。
そして「韓国人です」と話した理由についても、「日本人であることとか、私の実名を言うと、ほかの囚人がきいて、もし彼らが解放された場合、私の監禁場所を知っているので、例えば日本側に通報するとか、ほかの組織に通報するとかしたら、ばれてしまう。だから、実名を言うとか、日本人とか言うのは禁止されていたんです」と語りました。
つまり監禁場所が外部に漏れないよう、拘束されている人たちはいずれも実名や国籍を言ってはならないルールが徹底されていたということです。
出典:NHK NEWS WEB
つまり、この失踪事件に関しては監禁場所が外部に漏れない様に嘘をついていたということになり、安田純平さんは日本人であるということが確定したのです。
自己責任なのでは?
今回、物議を醸しているのは、安田純平さんの態度であり、戦場ジャーナリズムにおけるそのジャーナリストの在り方についてです。
2015年4月2日に安田純平さんは自身のTwitterで以下の様な発言をしております。
戦場に勝手に行ったのだから自己責任、と言うからにはパスポート没収とか家族や職場に嫌がらせしたりとかで行かせないようにする日本政府を「自己責任なのだから口や手を出すな」と徹底批判しないといかん。
— 安田純平 (@YASUDAjumpei) 2015年4月3日
自己責任について私に聞きたいと言う方は、まずは自分がどう考えるかを明示してください。はっきり言って自己責任論というのは論として成立していないので、こちらからそれについて想像して語るのは昔やりましたがもうやりません。ちなみに私は自己責任について否定したことは一度もありません。
— 安田純平 (@YASUDAjumpei) 2015年4月2日
現場を否定するということは個々の人間の存在を否定するに等しいと思う。せっせと取材の邪魔をする安倍政権とかその支持者とか、現場なんか見なくてもネット見てれば全て分かるとか言っているネトウヨとかネトサヨ陰謀論者とか、根本的な問題としてそのあたりが共通してあるのだと思って見ている。
— 安田純平 (@YASUDAjumpei) 2015年6月20日
こうした煽る発言をしており、自分はあたかも捕まらないぞという旨の発言をしているにも関わらず、拘束された段階で以下の様に政府に助けを求めているのです。
出典:Twitter
安田純平さんに関しては、安倍政権を強く批判しており、Twitterでは極めて大きな態度を取っていたにも関わらず、全く自己責任を果たせておらず、他力本願な対応をしているだけに、「自業自得」や「ピーチ姫」といった批判がネット上では多くされているのも事実です。
プロ人質だった?
まず、安田純平さんの拘束記録についてご覧下さい。
1回目:2003年イラク軍に拘束される
2回目:2003年イラク警察に拘束される
3回目:2004年バクダットで武装勢力に拘束される
4回目:2009年MYUに拘束される
5回目:2015年ヌスラ戦線に拘束される
安田純平さんの様なフリーのジャーナリストというのは、武装戦線のテロリストの間では格好の資金稼ぎの的となっており、そのため何度も何度も拘束されているというのです。
この様に何度も拘束されている様子を任天堂の人気ゲームであるスーパーマリオのキャラクターであるピーチ姫になぞらえて安田純平さんは「ピーチ姫か」と揶揄されているのです。
ピーチ姫とはちなみに、スーパーマリオで敵役とされているクッパに何度も拘束されていることで知られています。
また、解放に向けて日本政府に多額の身代金を要求してその何%かをテロリストからキックバックしてもらっているという行為があるのではないかとのことで、プロ人質なのではないかと考えられています。
この回数拘束されてもなお、生き残っているだけに、そう考えられていても仕方のないことでしょう。
身代金の額は3億円
YOMIURI ONLINEが報じた記事によれな、今回世間を騒がせている事件ではおよそ3億円もの身代金が支払われていたということです。
リア内戦を調査している在英の民間団体「シリア人権監視団」のラミ・アブドルラフマン代表は23日、読売新聞の取材に応じ、ジャーナリストの安田純平さんとみられる人物が解放されたことについて、カタールが身代金300万ドル(約3億3700万円)を支払ったと主張した。
アブドルラフマン代表は、複数の信頼できる情報筋から得た情報とした上で「カタールは、日本人の人命救助への貢献を国際社会にアピールするためだった」と話した。「日本政府はテロ組織への身代金支払いは拒否した」とも指摘した。
安田さんは2015年、シリア北西部イドリブ県で当時のヌスラ戦線に拘束された後、別の過激派組織に引き渡されたとみられる。イドリブ県の反体制派組織と関係の深いカタールとトルコが交渉し、19日頃に解放が決まったという
日本人ということで、安田純平さんが解放されたことは喜ばしいことですが、 渡航自粛を求めた日本政府に対して「自己責任なのだから口や手を出すな」「臆病な国家」などと批判した後に、渡航から拘束されて日本政府ならびに日本国民に多大な迷惑をかけておりますので、反権力思想など関係なく、然るべき謝罪をするのが大人そして常識人としての対応でしょう。
本名が公開される
安田純平さんが直筆したとされるノートが公開され、そこに安田さんの本名が公開されておりました。
ここを見れば、安田さんの本名は山本純平さんであることは伺えるでしょう。
また、安田さんと古くから親交のあるというフリージャーナリストの藤原亮司さんによれば、「言葉のなまりや韓国人と名乗っていること、それに日本語でしゃべらせていることなどからみて、本物かどうかは疑わしい」というコメントも安田さんが解放される前に話しているなど、韓国籍というのはそもそも疑わしいものだったのです。
安田という苗字は在日韓国の韓国籍の方に多い名前でありますし、安(アン)という韓国で非常にポピュラーな苗字を連想させることからも、この様な偽名を用いたのではないかと推測されます。
いずれにしても、日本中を巻き込んだ大きな事件でありますので、一層の波紋が広がりそうな一件です。
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