出典:産経ニュース
劇団四季の俳優・Iさんが、パワハラ指導により自殺未遂をしていたという記事を文春オンラインが報じ、話題となっています。
今回は、この俳優・Iさんが一色龍次郎(いっしき りゅうじろう)さんなのではないかという説について迫ってみたいと思います。
キャッツ俳優が自殺未遂
文春オンラインほか、メディア各局が以下のようなニュースを報じ、話題となっています。
今年7月13日、創設メンバーの浅利慶太氏(享年85)が亡くなったばかりの「劇団四季」。その直後の15日未明、マンション5階から四季の人気俳優Iさん(27)が飛び降り自殺を図ったことが、「週刊文春」の取材でわかった。
Iさんは、四季の超人気ミュージカル「キャッツ」で、主役級キャスト“マジック猫”ミストフェリーズ役に抜擢されていた。
四季関係者が明かす。
「飛び降りの原因は、スーパーバイザーの加藤敬二氏(56)による“パワハラ指導”です」
加藤氏と言えば、四季の元トップダンサーで、最近も、空前の売れ行きを記録した「アラジン」やキャッツなどの数多くの作品で、振付や演出を手掛けている。
「I君は次第に、加藤氏から罵倒されたり、無視されたりするようになっていきました。今年8月から始まった東京公演のミストフェリーズ役からも外されています」(同前)
劇団四季広報宣伝部は「週刊文春」の取材に対し、次のように回答した。
「俳優が、高所から落下したことは事実です。事故があったことを重大なことだと受け止め、事実関係や発生原因の究明を行い、再発を防止していくために、社外監査役を委員長とする調査委員会を立ち上げ、調査を依頼しました。(加藤氏のパワハラについては)調査結果には個人情報のみならず、関係者のプライベートに関わる内容も少なからず含まれています。そのため、調査の内容に関わることはお答えいたしかねます」
9月6日(木)発売の「週刊文春」では、加藤氏とIさんの関係、飛び降りの際の状況、劇団四季の対応などについて詳報している。
出典:文春オンライン
人気俳優・Iとは?
では、人気俳優・Iとは一体どのような人物なのでしょうか?
文春の発表によれば、「四季の超人気ミュージカル「キャッツ」で、主役級キャスト“マジック猫”ミストフェリーズ役に抜擢されていた」ということのようですが、今年の8月よりその役を除外されている人物であることが伺えます。
ミストフェリーズとは、劇団四季が手がけるミュージカル「キャッツ」の主役級のキャラクターで、黒と白の小さな雄猫のことでを指し、ダンスとマジックの能力が抜群に上手で、「驚いたもんだ、素晴らしい奴さ、マジカル・ミスター・ミストフェリーズ」と皆を唸らすことができる重要なキャラクターであります。
そんなミストフェリーズを現在演じているのは、松出直也さんという方ですが、8月に俳優のIさんが降板させられていますので、それ以前の講演ではミストフェリーズはIさんが演じていたことになります。
劇団四季のホームページによれば2018年9月5日の情報で、ミストでリーズ役は松出直也さんとのことです。
出典:劇団四季
そして、Instagramで2018年2月24日に投稿されたされたユーザーさんの情報によりますと、2018年8月以前つまり俳優Iさんが演じていた頃にミストフェリーズ役だった人物は一色龍次郎さんという俳優であることが明らかとなっています。
2017年11月11日の出演者情報がこちらです。
グリザベラ・・・ 木村智秋
ジェリーロラム=グリドルボーン・・・ 奥平光紀
ジェニエニドッツ・・・ 安宅小百合
ランペルティーザ・・・ 山中由貴
ディミータ ・・・松山育恵
ボンバルリーナ ・・・金 友美
シラバブ・・・ 黒柳安奈
タントミール・・・ 野田彩恵子
ジェミマ・・・ 円野つくし
ヴィクトリア・・・ 藤岡あや
カッサンドラ ・・・山田祐里子
オールドデュトロノミー・・・ 橋元聖地
アスパラガス=グロールタイガー/
バストファージョーンズ・・・ 正木棟馬
マンカストラップ・・・ 加藤 迪
ラム・タム・タガー・・・ 西尾健治
ミストフェリーズ・・・ 一色龍次郎
マンゴジェリー・・・ 齊藤太一
スキンブルシャンクス・・・ カイサータティク
コリコパット・・・ 横井 漱
ランパスキャット・・・ 松出直也
カーバケッティ・・・ 桒原 駿
ギルバート 玉井晴章
マキャヴィティ・・・ 田川雄理
タンブルブルータス ・・・塚下兼吾
つまり、この俳優・Iさんという方は一色龍次郎さんなのではないかと考えられるのです。
一色龍次郎について
こちらが、パワハラで自殺未遂をしたとされる一色龍次郎さんのプロフィールです。
ミストフェリーズの同期とバッタリ!
一色龍次郎です!
大阪で絶賛「CATS」に出演中!!
ゆとりハイC全部観てくれてるらしい笑#劇団四季#CATS #youtube#ミュージカル pic.twitter.com/MIs0pPhJHj— ゆとりハイC@YouTuber (@yutohai_company) 2016年11月14日
名前:一色龍次郎(いっしき りゅうじろう)
生年月日:1990年9月20日
年齢:27歳(※2018年9月現在)
出身:愛媛県東予市(現在の西条市)
血液型:A型
職業:俳優
ジャンル:ミュージカル
活動期間:2011年 –
所属:劇団四季
一色龍次郎さんは、ダンスオブハーツを経て2010年に劇団四季研究生オーディションに合格しており、その後2011年4月に正式に同劇団へ入団をしている人物です。
入団の翌月である5月にには自由劇場にて上演されたジーザス・クライスト・スーパースターの大八車・人力車役で初舞台を踏んでおり、その後2016年1月27日に北海道四季劇場で上演された渦中のキャッツ・ミストフェリーズ役でデビューを果たしております。
そして2016年7月16日にから開幕した「キャッツ・大阪公演」において、開幕キャストとしてミストフェリーズ役に抜擢されるなど非常に活躍はめざましく、その力強くも華麗なダンスでマジック猫の魅力を存分にお客さんに伝えております。
一色さんの見事なダンスはこちらからご覧になれます。
加藤敬二について
こちらが、パワハラ指導をしていたとされる加藤敬二さんのプロフィールです。
出典:ナタリー
名前:加藤 敬二(かとう けいじ)
生年月日:1962年3月7日
年齢:56歳(※2018年9月現在)
出身: 石川県金沢市
血液型:A型
職業 :ミュージカル俳優、スーパーバイザー
所属:劇団四季
加藤敬二さんは、両親や兄もマジシャンという家庭に育ち、父親は「プリンス東陽」の異名を持つ凄腕のマジシャンで、加藤さん自身が9歳の時に両親の助手として初舞台を経験しているほどです。
16歳から出身地である金沢市内のダンススタジオでレッスンを始めており、1981年に上京を果たしています。
上京後も、ダンススタジオに通ってレッスンに励んでいたほか、その傍らで数多くの舞台も踏んでおり、松田聖子さんや小泉今日子さんなどのコンサートのバックダンサいーや「NHK紅白歌合戦」などもバックダンサーとして出演するほどの腕前があったのだとか。
劇団四季には、1984年の「キャッツ」オーディションに合格して入団しており、そこで渦中ののミストフェリーズ役でデビューを果たしておりますので、一色さんと全く同じ境遇にあることが伺えます。(デビュー作がミストフェリーズという点)
そこからはダンサーとして、確固たる地位を築いていくのですが、1989年には自ら主演を果たした「ユタと不思議な仲間たち」では、振付を担当するなど、演出側にも回っており、それ以降は多くの作品で振付を担当するほどになっていきます。
元劇団四季の女優、山崎佳美さんと結婚をしておりますが、お子さんなどの情報は入っていきおりませんので、こちらに関しては追記したいと思います。
浅利慶太について
こちらが、先日亡くなった劇団四季を創設したとされる浅利慶太さんのプロフィールです。
出典:斜め上からこんにちは
名前:浅利慶太(あさり けいた)
生年月日:1933年3月16日
年齢:85歳(※享年)
出身:東京都
職業:演出家、実業家
所属:浅利演出事務所
学歴:慶應義塾高等学校、慶應義塾大学文学部仏文学専攻中退
浅利慶太さんは、劇団四季創設者の一人であり、劇団の運営・管理に当たる四季株式会社の代表取締役社長・会長・芸術総監督をつとめたことでも有名で、劇団四季のミュージカル「キャッツ」や「ライオンキング」などのミュージカル上演を手掛けたことでも知られています。
1958年には、石原慎太郎さん、江藤淳さん、谷川俊太郎さん、寺山修司さん、永六輔さん、黛敏郎さん、福田善之さんら若手文化人らと「若い日本の会」を結成し、60年安保に反対していることでも知られています。
2014年6月に、劇団四季の四季株式会社の取締役社長を退任した後は、新事務所の浅利演出事務所を設立し社長へと就任し、劇団四季とは別に独自の演劇活動を開始していました。
また、政府の教育再生会議委員に就任するなど、多方面で活躍されていることでも知られています。
劇団四季の給料は?
劇団四季とはそもそも言わずと知れた日本最大級の商業演劇の劇団であり、ライオンキングやキャッツなどの演目を演じていることで知られています。
劇団四季はか四季株式会社が制作企画・興行運営を行う団体で、700名以上の俳優・経営350人、技術350人のスタッフが働いている他、年間3,000を超えるステージを上演し、リピーターも含めると年間でおよそ300万人もの観客動員数を誇ります。
仕事は、大きく分けると舞台に立つ俳優と、演劇を裏で支えるスタッフとの2つに分けられており、俳優は普段は基本的なレッスンを受け、出演演目が決定し次第その稽古に励んで出演に備える一方で、裏方のスタッフは、企画や製作はもちろんのこと、営業・音響・照明・小道具・ヘアメイクなど、多種多様な仕事でステージを支えているのです。
お客様に感動を味わってもらうというのがコンセプトであるため、主演や主役級の俳優以外も、劇団四季に所属している俳優全員が非常に大切な役割を担っています。
研究生で劇団員として運よく俳優となれた場合(基本的には非常に狭き門)、ボーナスなどが支払われない年棒制が採用されており、それはステージへの出演回数によって年収が左右されます。
入団から数年では年収200万円以下となることもザラであり、好きな演劇といつか立つであろうステージを夢見て日々稽古に邁進しているのです。
そのため、劇団の収入だけでは生活していくのは厳しい場合もあるのだそうですが、主役級の役を貰えるに連れて出演回数も増え、給料も一般のサラリーマンよりは多く貰えることがあるのだと言います。
劇団四季には、年収1000万円を超える俳優さんが50人以上いるのだそうで、年収2000万円前後も10人程度、なんと3000万円前後に達する人もいるのだとか。
もちろん主役級の役を演じられれば、年収は高くなりますし、入団15年目で主役となれば、年間212ステージで年収は1132万、同じく入団10年目の主役で、227ステージで980万円、6年目の準主役であれば、310ステージで1023万円、329ステージで1480万円にも登るなど、非常に充実した金額を得られることでも知られています。
しかしながら、年間329ステージとはほぼ毎日ステージに立ち続けており、休みなどがありませんから、それを加味すれば順当な給与とは言い難い模様です。
パワハラの内容とは?
では、パワハラの内容とは一体どのようなものだったのでしょうか?
今後、文春によって明らかとなることでしょうが、一色さんは加藤さんから罵倒されたり、無視されたりするようになってたとのことで、それがストレスとなり自殺未遂をしてしまったのでしょう。
加藤敬二さんはもはや劇団四季では圧倒的な地位を築いており、スーパーバイザーでもある加藤敬二さんには一色さんは頭も上がらないでしょう。
劇団四季におけるスーパーバイザーとは、作品について深い理解を持ち、ダンス、歌唱、演技と多方面から俳優を指導し、稽古をリードする絶対的な存在であり、稽古には欠かせない存在です。
そんなスーパーバイザーから無視されたり罵倒されてしまっては自分の居場所がなくなるだけでなく、不安や精神的苦痛を負うのはやむを得ません。
いずれにしても、劇団四季は調査委員会を設置しておりますが、一刻も早い真相の解明に務めていただきたいものです。
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