出典:Google
妊婦が爽健美茶を飲むのは、ハトムギの影響で流産するというツイートが拡散され、話題となっています。
爽健美茶で流産?
HUFFPOST他、メディア各局が以下のようなニュースを報じ、話題となっています。
「マタニティマークを付けた人が、爽健美茶を飲んでいたので必死で止めた」とするツイートが注目を浴びている。発言主は「母や祖母から受け継いだ知恵」であり、流産の危険があると主張した。しかし、販売元のコカコーラは8月24日、ハフポスト日本版の取材に対し、信ぴょう性のない噂で「爽健美茶は妊婦が飲んでも問題ありません」と答えた。
8月下旬、Twitter上で話題となった投稿は次のような内容だった。
あるTwitterユーザーは、マタニティマークを付けた人が「爽健美茶」を飲んでいるところに出くわし、飲むのをやめるよう「必死で止めた」とツイート。爽健美茶はカフェインが入っていないものの、「ハトムギ」の成分が含まれており、流産の危険があるというのが理由だという。
投稿したユーザーは、そのなかで「ハトムギは赤ちゃんをイボと同じ異物と判断して身体から排出」すると言及。「母やお婆ちゃんからこの知恵は受け継いだ」といい、拡散希望のハッシュタグをつけたためか、投稿から5日間で約4000件リツイートされた。
また、「妊娠中にハトムギ茶を飲んではいけない」などと危険視するようなブログも散見される。
発売元の日本コカ・コーラ社に問い合わせたところ「通常の『爽健美茶』、『爽健美茶 健康素材の麦茶』ともに妊娠中の方が飲んでも全く問題ありません」と話した。爽健美茶が流産に直結するというエビデンスはなく、流産するというのは噂で信ぴょう性のないものであり「現在までに流産したなどといった報告や、危険性について指摘を受けたことはない」という。
同社はホームページ上の質問のなかで「『爽健美茶 健康素材の麦茶』は、疾病に罹患している者、未成年者、妊産婦(妊娠を計画している者を含む)及び授乳婦を対象に開発された食品ではありません。ご飲用についてはかかりつけの医師にご相談ください」と表記している。
出典:HUFFPOST
問題の投稿とは?
こちらが、問題となった実際の投稿であります。
マタニティマークつけている方が爽健美茶をガブガブ飲んでいたので必死に止めました。カフェインゼロですが爽健美茶、十六茶には「ハトムギ」が入ってます!妊娠初期の方は流産の危険があります!ハトムギは赤ちゃんをイボと同じ異物と判断して身体から排出しようとします!飲むなら麦茶!#拡散希望
— まぁや (@leoandalan) 2018年8月19日
この投稿をしたユーザーさんの見解によれば、以下のような根拠があるために、こうした投稿をしたのだと言っています。
根拠を示せとのお声がありましたので。
ハトムギ(ヨクイニン)の入っている一般人もドラッグストアで簡単に買える薬品を例に挙げますね。
薬品添付文書が出典です。
ツムラさん、ごめんなさい。
読んでみて、それでも飲みたい人は飲めば良いと思います。
判断は妊婦さんご自身がすれば良いと思います。 pic.twitter.com/BkKL8Rh8vt— まぁや (@leoandalan) 2018年8月22日
私は母やお婆ちゃんからこの知恵は受け継ぎました。
いわゆる「お婆ちゃんの知恵袋」昔からの経験値に基づいた物です。
妊活中や妊娠中のガブ飲みしている方に少しでも注意換気ができればと思いまして投稿しました。
妊婦さんを不安にさせるな、という批判は、検討違いと受け止めております。 pic.twitter.com/QNuKHlnYQe— まぁや (@leoandalan) 2018年8月22日
単純に薬品のヨクイニン(ハトムギ)の添付文書が見たい方はこちらを。
「安全性は確立していない」と記載あり。
メーカー宣伝ページの「安全」とは次元が異なる事をご理解下さい。
メーカーは文書に「安全」とは書いてません。
記載が無く流産等で裁判沙汰になったら書いていなかったと敗訴する案件。 pic.twitter.com/lANnfm3VxC— まぁや (@leoandalan) 2018年8月22日
そして、私は私なりに根拠を出させて頂きましたので、これ以上ご批判がありましても、反応するつもりはございません。
私はただ、妊活中や妊娠中の方に身近な危険を知っていただきたかっただけですので。— まぁや (@leoandalan) 2018年8月22日
薬剤師も否定的な意見
このツイートに関して、薬剤師であるユーザーさんが、以下のような反論を示しております。
私薬剤師やっております。
爽健美茶は問題なく飲めるので、安心してのんでください。
こんな極々微量で流産になることはアレルギーなど敏感な体質をお持ちでない方に限り100%ないです。
こんなので流産になるくらいなら、他の要因や普段の食べ物でもなります。 https://t.co/lLFc5No3eC— Y田@♨︎ (@donadonadai) 2018年8月23日
また、この他にも結婚情報誌ゼクシイなどでも妊婦におすすめの飲料であるとして紹介されていたりするために、当該ツイートの情報は間違っているのではないかとの指摘もされています。
過敏に反応しすぎでは?
このツイートに関して、様々な意見が飛び交っていますが、中でも反響のあるツイートをご紹介します。
▼染色体異常で決まっている
ハトムギは流産するから爽健美茶飲まないで!拡散希望というツイートを見たけど、流産のほとんどは染色体異常で受精時に決まっているし、普通にペットボトルで飲む量で流産はしないし、カフェインもコーヒー2-3杯くらい大丈夫だし、ガセネタまで気にしたら何も飲食できなくて栄養失調になるから有害。
— 宋美玄 (@mihyonsong) 2018年8月24日
▼Twitterをやめるべき
『ハトムギは赤ん坊を異物として身体から排出しようとするから、それを含む爽健美茶を妊婦が飲むと流産の危険がある』ってデマツイートに、『知らずに飲んでいて後悔』って妊婦から不安の声が上がってるけど、不安の方がよほど母体に悪影響だから、妊婦が止めるべきは爽健美茶じゃなくツイッターだよ。
— 説教おじさん (@partyhike) 2018年8月24日
▼おばあちゃんの時代に爽健美茶はない?
「ハトムギがお腹の子供に悪影響あるから妊婦は爽健美茶飲まない方がいい」というゴミレベルでバカなデマが拡散されてるの、妊婦のストレス増やす害悪でしかないな。もうちょっとちゃんと勉強しろ。根拠が「おばあちゃんの知恵袋」ってなんやねん。おばあちゃんの時代に爽健美茶ないだろ。
— さみや (@samiyahajime) 2018年8月24日
医学的にどうなのか?
では、医学的にはどうなのでしょうか?
HUFFPOSTによれば、医師の見解を以下のようにまとめております。
金沢大学・補完代替医療学研究室の特任教授で、産婦人科医である鈴木信孝氏は、「古来、妊娠初期のハトムギ摂取は流産の危険性があるので、摂取はひかえるべきであるという伝承があったが、これについて我々は、ハトムギに発生したカビ毒による子宮収縮作用によるものであると考えている」と述べている。
鈴木特任教授は、ハトムギの抽出物を、妊娠したラットに通常の漢方薬としての常用量の12.5~25倍、10 日間経口摂取させても、流産率、早産率、胎内死亡率に変化はみられなかったとして、「ハトムギは度を越えた使用をしない限り、妊娠中でも安全に使用できる」と結論付けている。
ただ、薬などでハトムギエキスを使うものを投薬する場合は、薬の添付文書にあるように、医師に相談して内服するのが望ましいとした。
出典:HUFFPOST
このことを加味すれば、やはり妊婦さんがハトムギ入りであろうが飲料を飲んでも問題ないという結果に至りますし、昔の意見でカビ毒による子宮収縮作用によるものでありますから、現代の医療ではまず考えにくいということです。
ですが、やはり飲みすぎるとかえって毒になる危険性もありますし、適度に摂取することが好ましいと思われます。
ハトムギで流産はしない?
医学関係者が「ハトムギは度を越えた使用をしない限り、妊娠中でも安全に使用できる」と指摘しているため、ハトムギの摂取では流産をすることはありませんし、もし仮にそうだとするのであれば、爽健美茶を製造するコカ・コーラジャパンは早めに問題となっているはずです。
我が国の飲料や食品においては、厚生労働省が定める食品安全委員会が食品添加物に対して評価をしておりますし、それらも人の健康を損なうおそれのない場合に限って、成分の規格や、使用の基準を定めたうえで、使用を認めていますので、まず健康を害するような飲料が出回ることはありえません。
食品添加物の安全性については、こうした厳しい審査と基準が設けられていますから、爽健美茶も例外ではなく、これに該当することでしょう。
いずれにしても、誤った知識や情報を投稿するのはかえって対象者の不安を煽ることとなりますので、しっかりとした知識や情報ソースを持って投稿することをおすすめします。
あなたにおすすめの記事
