出典:早稲田大学
また、文部科学省で不祥事のニュースです。
文科省のエース幹部である、川端和明(かわばた かずあき)容疑者が逮捕され、私大支援の汚職事件で受託収賄幇助罪で起訴された会社役員、谷口浩司被告が再逮捕されました。
文科省のエース幹部が逮捕される
産経ニュースほか、メディア各局が以下のようなニュースを報じ、話題となっています。
文部科学省の私立大学支援事業をめぐる汚職事件で受託収賄幇助罪で起訴された会社役員、谷口浩司被告(47)から約140万円相当の飲食接待を受けたとして、東京地検特捜部は26日、収賄容疑で同省国際統括官の川端和明容疑者(57)を逮捕した。また贈賄容疑で谷口被告を再逮捕した。
川端容疑者の逮捕容疑は宇宙航空研究開発機構(JAXA)理事に出向していた平成27年8月~29年3月、谷口容疑者が役員を務める医療コンサル会社に便宜を図った見返りに、東京都内の飲食店などで複数回にわたり接待を受けたとしている。
一連の事件をめぐって特捜部は、東京医科大が「私立大学研究ブランディング事業」に選定されるよう便宜を図る依頼を受け、見返りに息子を合格させてもらったとして、受託収賄罪で同省前科学技術・学術政策局長の佐野太(ふとし)被告(59)を24日に起訴。谷口容疑者は佐野被告の犯行を手助けしたとして、受託収賄幇助罪で起訴された。同大の臼井正彦前理事長(77)と鈴木衛(まもる)前学長(69)も贈賄罪で在宅起訴された。
川端容疑者は昭和59年に旧科学技術庁に入庁。文科省官房総務課長や文化庁文化部長などを務めた。
出典:産経ニュース
川端和明容疑者について
こちらが、逮捕された川端和明容疑者のプロフィールです。
出典:日経新聞
名前:川端和明(かわばた かずあき)
年齢:57歳
職業:国際統括官
所属:文部科学省
職歴:旧科学技術庁→文化庁文化部長→JAXA理事
川端容疑者は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の業務に関連し、医療コンサルタント会社側から飲食などの接待を受けたとして収賄容疑で逮捕された人物であります。
川端容疑者は2015年8月から17年3月の間、JAXA理事の職務に関して、息子を同大学に不正合格させたとして受託収賄の罪で起訴された佐野太被告が、東京医大側に助言、指導するのを仲介した谷口容疑者から複数回にわたり、東京都内の飲食店で約140万円相当の飲食などの接待を受けた疑いが持たれています。
ちなみに、川端容疑者の一年後輩には佐野太被告がいるのだそうです。
経歴は以下のようになっています。
昭和59年3月 早稲田大学政治経済学部政治学科卒業
昭和59年4月 科学技術庁
平成20年4月 文部科学省科学技術・学術政策局基盤政策課長
平成22年7月 同 研究開発局開発企画課長
平成23年7月 同 大臣官房総務課長
平成25年4月 同文化庁文化部長
平成26年7月 (独)宇宙航空研究開発機構参与
どのような罪なのか?
そもそも、この罪は一体どのようなものなのでしょうか?
収賄・贈賄罪というのは、いわゆる賄賂を受け取った側か贈った側かどうかという話であり、結局のところ賄賂がらみであるといことが言えます。
もっとも今回の事件は、川端容疑者がJAXAの理事時代に、谷口被告の医療コンサルタント会社に便宜を図ってその見返りに飲食の接待を受けていたのだそうです。
その金額が140万円ですから、複数回の接待にしては多額です。
JAXAが医療コンサルタン会社とどのような繋がりがあるのか分かりませんが、要するに「取引してあげるからその代わり飯おごってね」ということでしょう。
接待というのは、民間企業であれば少なからずあるのですが、公務員では絶対に許されない行為です。
国家公務員は、利害関係者から贈与や接待を受けることなど、国民の疑惑や不信を抱く行為が禁止されており、以下のような行為が禁止されています。
1.公務員への金銭、物品、不動産の贈与
2.金銭の貸付け
3.企業側の負担での、無償での物品・不動産の貸付け
4.企業側の負担での、無償でのサービス提供
5.未公開株式の提供
6.接待
7.遊技・ゴルフ
8.一緒に旅行
9.企業が第三者に、1~8の行為をさせること
国家公務員は利害関係者から飲食の費用の提供を受けることが禁止されていますが、利害関係がある国家公務員であっても国家公務員が自己の飲食に要する費用を自ら負担する(割り勘)の場合には、一緒に飲食をすることは認められています。
つまり、JAXAに”出向”していたのですから川端容疑者は国家公務員であることに変わらず、こうした利害関係が一致するような飲食接待の場に出ること自体が禁止されているのです。
なぜリークされたのか?
では、なぜこの時期になってリークされたのでしょうか?
それはおそらく、谷口浩司被告が起訴されたことによる供述調書内で明らかになったか、過去のJAXAもしくは谷口被告が勤めていた医療コンサル会社の社員などが内部告発をした可能性があります。
もしくは、お店側が佐野太被告の事件をきっかけに内部告発をしたということも考えられるでしょう。
正直なところ、複数回で140万円を使用する飲食店など、いくら赤坂や六本木、麻布、銀座等にある高級な料亭やであったとしてもそこまで値段が跳ね上がることはありません。
やはり、女性のコンパニオン等の接待を受けていた可能性が高く、そのお店がリークしたと考えてもおかしくはありません。
いずれにしても、文科省で起こっている不祥事はおそらく氷山の一角でありますので、これを機に全ての悪事が白日の下にさらされることを期待しています。
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