出典:YouTube
レスリング女子のパワハラ問題を巡る取材で、フジテレビの情報番組の男性にけがを負わされたとして、至学館大学の谷岡郁子学長が、愛知県警に被害届を提出していた問題で、フジテレビは情報番組を「とくダネ!」であるとし、問題となった映像を公開しました。
とくダネ!が映像を公開
スポーツ報知ほか、メディア各局が以下のようなニュースを報じ、話題となっています。
12日放送のフジテレビ系「とくダネ!」(月~金曜・前8時)で日本レスリング協会副会長で至学館大(愛知県大府市)の谷岡郁子学長(63)がフジテレビの情報番組スタッフにけがを負わされたとして、愛知県警に被害届を出していたことを特集した。
番組ではこの情報番組が「とくダネ!」と明かし、番組が谷岡学長を取材した56秒間の映像を放送した。栄和人氏のパワハラ認定についてレスリング協会副会長としての考えを至学館大への広報を通じて取材したが、回答は得られなかった。そのため名古屋市内で8日午前11時30分頃、谷岡学長を直撃した。
映像では男性スタッフが「谷岡さん、すみません。フジテレビなんですけど」と伝えると「やめて」と答え、「栄さんが認定された件についてだけ一言いただけないですか?」と返すと、関係者が「警察呼んで」と言うと学長も「警察呼んで。101、あの110番、警察呼んで」と谷岡学長は周囲に呼びかけた。その後、関係者の男性の背中に顔を隠した谷岡学長は「パワハラはないとおっしゃっていましたが」などの質問に答えず「警察呼びます」と言い残し小走りに建物に入っていった。
この取材で谷岡学長は8日、男性ディレクターに左肩をつかまれけがをしたとして診断書とともに県警に被害を届け出た。番組では谷岡学長が主張する左肩に注目したが、伊藤利尋アナウンサー(45)は「ディレクターが左肩をつかんだように見えません」と指摘し、映像をこれまで放送しなかったことに「谷岡学長が取材を拒否したため、これまでこの映像を放送しませんでした」と説明した。
小倉智昭キャスター(70)は「今回の映像を視聴者のみなさんは、どのようにごらんになりましたでしょうかね」と話した。その上で番組は左肩をつかまれけがをしたとする谷岡学長の主張に対し見解を示し「谷岡学長と番組ディレクターは接触していない」「カメラに2度近づいたが映像では左肩をつかむ姿は確認できず」と発表した。小倉氏は「これは受け止め方によっても違うと思うんですが、事実に基づいて私達はお伝えいたしました」と話していた。
出典:スポーツ報知
谷岡郁子について
こちらが、至学館学長で、被害届を提出した谷岡郁子学長のプロフィールです。
出典:ビジネスジャーナル
名前:谷岡郁子(たにおか くにこ)
生年月日 1954年5月1日
年齢:63歳(※2018年3月現在)
出生地:大阪府
学歴:神戸芸術工科大学大学院
前職:中京女子大学学長 参議院議員
現職:至学館大学(元中京女子大学)学長 日本レスリング協会副会長
谷岡郁子さんは、1979年、オンタリオ州立トロント大学文理学部卒業したエリートで、1986年6月に一度、中京女子大学(現在の至学館大学)学長に就任しています。
1998年、自身の父の創設した神戸芸術工科大学の大学院芸術工学研究科を修了するなど、多くの大学で学んでいることでも知られています。
2007年7月29日、第21回参議院議員通常選挙に、民主党公認(国民新党推薦)で愛知県選挙区から出馬し、初当選を果たすなど、政治の世界でも名を馳せている人物で、教育問題と少子化対策に力を入れており、高等教育の無償化や少子化対策への予算の増額を主張していることでも知られています。
また、アメリカ外交専門誌による普天間基地移設問題に関する記事で、谷岡郁子さんは鳩山元首相に米国への強硬姿勢を取らせるように仕向けている左翼議員として紹介されていたこともありました。
現在は、至学館大学で学長を務める他、日本レスリング協会の副会長としても活動をしています。
とくダネ!の映像公開
問題となったフジテレビの情報番組は「とくダネ!」であり、これまで谷岡郁子学長が取材を拒否してきたために、映像の公開には踏み切らなかったのだそうですが、被害届を提出するという警察絡みの行動を取ったために、フジテレビ側も映像を流し、反論しているのです。
その問題の動画がこちら。
この動画をご覧になってお分かりの通り、フジテレビのディレクターが谷岡郁子学長の左肩を掴んでいるという様子は見受けられません。
これはおそらく、しつこい取材を試みていたフジテレビ側への嫌がらせ的な意味合いも含まれるのではないでしょうか?
被害届は意味がない?
そもそも被害届とは,犯罪の被害に遭った人物が被害の事実を警察に申し出る届出のことをさしますが、犯罪捜査規範61条には以下のような規定がされており、被害届自体を受理しないということは出来ません。
「警察官は,犯罪による被害の届出をする者があったときは,その届出に係る事件が管轄区域の事件であるかどうかを問わず,これを受理しなければならない」
出典:犯罪捜査規範61条
しかしながら、これは告訴や告発とは全く別物であり、被害届には捜査に関する規定がなく、警察側も捜査を行うことへの意識が告発よりも圧倒的に低いとされています。
告訴とは、告訴状が裁判所に受理されれば、捜査義務が生じますし、被害届は事務処理で済まされる恐れがあります。
さらに,告訴等の場合には起訴か不起訴かなどを通知する義務がありますので、捜査を放置することができませんが,被害届にはこのような規定がないので、もしかりに谷岡郁子学長が被害届を提出しても、警察側にあしらわれておしまいでしょう。
とくダネ!の映像が何よりの証拠であると思います。
パワハラ問題で栄氏は謝罪
日本レスリング協会の強化本部長を辞任した栄和人氏は、2018年4月9日に、弁護士を通じて謝罪文を発表しており「不徳のいたすところと深く反省し、責任を痛感している」とのコメントを残しています。
しかしながら、このコメントをした直後に谷岡郁子氏は「現役の選手たち全員が今後も栄監督の指導を受けることを望んでいる。選手たちの思いを尊重し、指導を託す」と声明を発表し、真っ向から栄氏を擁護することを決めたのです。
谷岡郁子氏は先月、「そもそも伊調馨さんは選手なのですか?そもそも彼女は東京オリンピックを目指しているのですか?」などと、バカにしたような発言をしており、炎上する騒ぎとなったほか、こうしたパワハラ問題が明るみに出ても、真っ向から否定を繰り返し、強化部長を辞任した栄氏の擁護をするなど、普通の常識ある考えを持っている人物とは到底思えません。
いずれにしても、この被害届を提出したことによって、さらに谷岡学長に波紋が広がることでしょう。
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