
出典:NHK
愛媛県今治市の松山刑務所大井造船作業場から27歳の受刑者である、平尾龍磨(ひらお たつま)受刑者が逃走しました。
今回は、平尾龍磨受刑者の居場所などについて迫ってみたいと思います。
愛媛・今治市の刑務所から受刑者逃走
NHK NEWS WEB他、メディア各局が以下のようなニュースを報じ、話題となっています。
8日夜、愛媛県今治市にある刑務所の作業場から27歳の男の受刑者が逃走し、捜査関係者によりますと、瀬戸内海を挟んだ広島県尾道市内で盗難車が乗り捨てられているのが見つかりました。警察は緊急配備を敷いて行方を捜しています。
8日午後7時ごろ、今治市にある松山刑務所大井造船作業場で受刑者1人の所在が分からなくなったと、作業場から警察に通報がありました。
松山刑務所や警察によりますと、作業場から逃走したのは、盗みなどの罪で服役している平尾龍磨受刑者(27)で、8日夜に開かれた受刑者たちの集会に姿を見せず、捜しても見つからなかったということです。
捜査関係者によりますと、その後、瀬戸内海を挟んだ広島県尾道市内で、平尾受刑者が乗り捨てたとみられる盗難車が見つかりました。
平尾受刑者は身長が1メートル73センチくらいの痩せ形、髪は黒い短髪で、上下とも黒っぽいジャージを着ていたということで、警察は周辺に緊急配備を敷いて行方を捜しています。
刑務所などによりますと、大井造船作業場は、模範的とされる受刑者が作業に従事しながら更生を図る施設で、刑務官が常勤しているものの受刑者の居室のドアに鍵はかけられておらず、窓の鉄格子もないということで、おととしも受刑者1人の所在が一時分からなくなり、敷地内で隠れているところを見つかっています。
受刑者が逃走したことについて、松山刑務所の吉田博志所長は「地域住民をはじめ、多くの方に多大なご迷惑をおかけしたことを深くおわびします」とコメントしています。
出典:NHK NEWS WEB
平尾龍磨受刑者について
名前:平尾龍磨(ひらお たつま)
年齢:27歳
職業:不詳(服役中)
所属:松山刑務所大井造船作業場
身長:173cm
体型:痩せ型
髪型:黒髪、短髪
服装:黒色のジャージ、白色の運動靴
平尾受刑者は、愛媛県今治市の松山刑務所大井造船作業場から逃走したとされる、同刑務所に服役中の男性で、特徴に関しては前述した通りとなっています。
犯した罪は、窃盗などだそうで、不起訴とならずに有罪判決を受けているとうことは、初犯ではない可能性が出てきます。
平尾受刑者は8日午後6時前の夕食時に姿が最後に確認されていて、その後、午後7時ごろまでの間に逃走したとみられているということです。
警察が公開した現在の顔画像がこちらだそうです。
出典:JNN
現在の居場所は?
では、平尾受刑者の居場所は一体どこなのでしょうか?
平尾受刑者が、逃走したとされる2018年4月8日の18:30〜19:00の間には、松山刑務所からおよそ1km離れた住宅で車が盗難されており、その車は愛媛県今治市から瀬戸内海を渡って広島県尾道市へと繋がっている道路の「しまなみ海道」で、その尾道市側で発見されたとのこです。
しまなみ海道の尾道市側の地図がこちらです。
おそらく、愛媛県今治市をはじめとした四国地方に居ても直ぐに捕らえられると判断したために、本州に上陸し、逃走経路を確保しようとしたために、とりあえず近場の尾道市へと入っていったのでしょう。
ですが、逃走車両を長く使用するということは非常に危険でありますし、警察の緊急配備が敷かれる前に乗り捨てたということになります。
また、身寄りの人物が広島県内にいる可能性もありますし、知人が匿っている可能性もありますが、現時点では平尾受刑者の居場所に関して有力な情報は得られておりませんので、こちらに関しては詳しい情報が入り次第、随時お伝えしていきます。
松山刑務所とは?
松山刑務所内の大井造船作業場は、模範的とされる受刑者が作業に従事しながら更生を図る施設として知られているために、刑務官が常勤はしているのですが、受刑者の居室のドアに鍵はかけられていない他、窓の鉄格子もないとされており、「塀のない刑務所」と呼ばれているのが特徴です。
全受刑者がこの大井造船所で刑期を過ごせるわけではなく、大井造船作業場へ行くには審査に合格し、また体力作りのための訓練にも耐えなければならないそうです。
友愛寮とい寮で暮らすことが条件であり、泊まりこみ作業場として大西工場敷地内に派遣されるのですが、刑務所の作業員は大西工場で一般従業員と一緒に作業をするという非常に珍しい更生施設です。
一見すると非常に緩いように思えますが、この大井造船所では受刑者の社会復帰促進を目的としており、ここで軍隊以上の厳しく規律も正しい生活を送っている他、資格を取る為の勉強や、刑務官の監視がなくても、受刑者が自治会を作って受刑者を管理する事で自立精神を育てたりと一風変わったシステムを導入し、更生を目指しているそうです。
こうした自立精神を育てることが目標であるために、炊事や洗濯も受刑者自身が行うそうで、号令や点呼で大声を出す他、些細な失敗でも厳しく指導や指摘をされる生活が続くたえに、睡眠時以外は常に緊張を強いられます。
そのために寮を出て普通の刑務所に戻ることを希望する受刑者も少なくないそうですが、一方で、この大井造船所で刑期を過ごしている場合は、仮釈放が早くなったり、刑期が短くなることがあり、志願する受刑者も同等にいるのです。
ちなみに、大井造船所で刑期を過ごした受刑者の再犯率は数%と非常に低く、社会的に貢献できる人材の育成能力と、更生能力を兼ね備えた優秀かつ模範的な施設であるのです。
逃走理由は?
逃走の理由は何だったのでしょうか?
前述した通り、松山刑務所大井造船所は模範的かつ、体力のある人物しか刑期を過ごすことが出来ないと言われています。
すなわち、ここに入ることは刑務官などの信頼をえており、刑期を早めに終わらすことが出来るために、自ら志願し、この寮に入るのですが、厳しい環境であるために、耐えられなくって逃げ出したのではないでしょうか?
刑期を全うすれば、社会復帰も夢ではなく、真面目にコツコツと頑張っていれば報われることもあったのでしょうが、目の前にあることから逃げ出し、嫌な現実から目を背けてしまった結果、鍵などがかかっていない非常に緩い警備システムであるがゆえに、逃走を決意したのでしょう。
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