出典:フジテレビ
2017年11月9日放送のフジテレビ系列のバラエティ番組「奇跡体験!アンビリバボー」で、今から3年前に発生した衝撃の事件の内容を特集します。
今回は、その事件の真相を握っているアーサーTという人物について迫ってみたいと思います。
物語の概要
この事件の発端は、今から3年前の2014年に、アメリカニューハンプシャー州にあるスーパーマーケット「マーケットバスケット」に対して、住民およそ200万人が抗議活動を行ったことによります。
その主張は、「アーサーTを返せ!」というもので、一企業の社長にすぎない人物を、住民や従業員合わせて200万人もの人が抗議をしたというのです。
アーサーTが社長を務める「マーケットバスケット」について
「マーケットバスケット」はアメリカのマサチューセッツ州や、メイン州、ニューハンプシャー州などを中心に、スーパーマーケットを79店舗も手がける大手のチェーン店であります。
1916年にギリシャより移民としてアメリカに訪れたとある兄弟が力を合わせて、食料品店を立ち上げたのが「マーケットバスケット」の始まりであり、1954年に正式に今のような業務形態へと様変わりをしていったのだそうです。
経営は家族の手によって行われる家族経営が種であり、お客さんに満足のいく低価格や信頼のおけるサービスを展開しているのも事実です。
アメリカ最大級のスーパーマーケットチェーンである「ウォルマート」とは一味違うということで、人気があったとのことです。
今回の主人公アーサーTについて
この物語で切っても切り離せないのが、アーサーTという人物です。
本名は、「アーサー・T・デモーラス」さんといい、2008年からマーケットバスケットの社長を務めている人物です。
アーサーTの経営哲学は、常に「人」を大切にすることにあり、会社やそれを支える従業員を大事にすると共に、お客さんにいかに満足してもらえるかに焦点を当てた経営をしていたのです。
仕入れ値が下がれば、それを会社の利益とはせずに、まずはお客さんい還元することを第一のモットーとしていました。
さらに、実際にアーサーTは、会社は社会のためにあるということ豪語しており、働く従業員の賃金は他社よりも高く設定し、福利厚生やボーナスなどを充実させていたのです。
このアーサーTの経営哲学に基づく経営をした結果、マーケットバスケットの年間売り上げは、それまではおよそ30億ドル(日本円で3,400億円)だったのに対して、アーサーTが就任してからはおよそ40億ドル(日本円で4,550億円)にまで、収益を増加させたのです。
アーサーTが社長をクビに
「マーケットバスケット」はアメリカの地方ローカルマーケットですが、非上場とはいえど、株式会社なのです。
働く従業員や顧客からしてみたら、アーサーTの経営哲学は素晴らしく、本当にお手本のような経営者として尊敬されていたのですが、株式会社の株主からしたら、自分の利益が還元されてないというネガティブな思想になっていたのだそうです。
そこで、「利益を株主に反映していない」として、解雇通知のようなものがアーサーTのものとに届けられるのです。
そして、アーサーTの代わりに社長に就任したのが、いとこのアーサーSという人物です。
このアーサーSという人物ですが、アーサーTとは正反対の性格の持ち主であり、利益はあくまでトップが最大級に得られるものであるとしており、血の繋がりがある株主の利益が最優先であるという考え方を持っていたのです。
こういった考え方が背景にあったために、アーサー Tが年間で10億ドルもの売り上げを増加させたにも関わらず、アーサーSはアーサーTをクビに追い込むことになったのです。
アーサーTを返して!
理不尽な解雇のされ方をしたアーサーTですが、彼に賛同していたマーケットバスケットの幹部などもクビされており、そのことに対して、住民や従業員たちの怒りのボルテージはMAXに到達するのです。
アーサーTは会社の従業員や顧客だけでなく、取引先の会社や配送センターの人間にも慕われており、この解雇騒動を受けて、ボイコットをするようになったのです。
ボイコットは、物流センターと物流を担うトラック運転手にも影響したために、商品が店舗に届けられずに、店頭に商品を陳列出来ないといった状態にまで陥ったのです。
そして「アーサーTを返せ!」という抗議活動が普及していくわけです。
その内容は「アーサーTが会社に帰ってくるまでの抗議活動が叶うまで、マーケットバスケットで商品を買わないで!」といったもので、これはマーケットバスケットの従業員が顧客に対してこのように宣言していたのだそうです。
この抗議活動は、およそ2ヶ月にも渡って続いたのだとそうで、社会現象化したこの抗議活動はついに政治家までも動かすほどの原動力になっていったのです。
アーサーTが奇跡の復活を遂げる
この騒動は、州知事や政治家などのべ160人余りもの人を巻き込んでおり、「労働の日(Labor Day-アメリカ合衆国において連邦政府の祝日の一つで、9月の第1月曜日と定められている-)」を前に奇跡の復活を果たすことになるのです。
これは、マーケットバスケットにボイコット運動の影響によって商品を卸せない業者の多くが、政治家らに何とかしてくれという具合に泣きついたのです。
結局、アーサーSをはじめとする親族株主の55.5%の株式をアーサーTが15億ドル(日本円で1,700億円)で買い取るということで、この騒動の鎮静化を図ったのです。
当然15億ドルなどの大金はアーサーTが払える訳でもはずもなかったのですが、地元の有志やマーケットバスケットを支持する人々の投資や資金援助によってそれが実現したのです。
アーサーTの現在は?
では、アーサーTは現在どのようになっているのでしょうか?
アーサーTが社会に復帰するやいないや、それまで顧客が離れていた店にも、徐々に活気が戻ってきており、配送トラックの荷台に乗って感謝と最大級の賛辞の念をスピーチしたりなどしました。
また、「働く人にとっての誇りと、尊厳ある職場を提供すること。その文化を守ることが人の道であり、企業の社会的責任である:と強く訴えており、このアーサーTにまつわる騒動に関しては日本でも「奇跡のスーパーマーケット」として書籍化もされています。
もしもアーサーTについて詳しく知りたい方は、2017年11月9日放送のフジテレビ系列のバラエティ番組「奇跡体験!アンビリバボー」のO.A.をチェックしてみるといいかもしれません。
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