出生前診断とは、胎児に先天性の病気、奇形、染色体異常がないかどうかを調べる検査の総称です。
一般的な妊婦健診でも超音波検査や心拍の確認、羊水量などがチェックされますが、なんらかの異常が疑われる場合や、
両方の家系で遺伝的な病気がある場合などに、夫婦または本人の希望があった場合に出生前診断として詳しい検査が行われます。
今回は、そんな出生前診断にまつわるお話をご紹介します。
出生前診断 医師の言葉衝撃
とある新聞の投書欄に、以下のような投稿がされました。
投稿では、妊婦さんに対する出生前診断で、衝撃の一言を言われたとのことです。
出生前診断 医師の衝撃の言葉
胎児の出生前診断が倫理的な問題になっている。
私にも、17年前の忘れられない思い出がある。
40歳で、3人目を妊娠した。当然のように、産科の医師は羊水検査を勧めてきた。
高齢出産は障害児を生むリスクが高まるからと。
「これまで、その検査で重い病気や障害がわかったら、妊婦さんはどうしているのでしょうか」と尋ねると、
「10人中10人、中絶します」
との答え。私は言葉を失った。
1人目の息子は、自閉症という障害を持っているのだ。
それでも神様から授かった大事な命、一生懸命育ててきた。
3人目が障害児だから中絶するなんて、長男の命まで否定することになるのではないか。
「障害児1人育てるのも2人育てるのも同じこと。検査はしません」と、きっぱり断った。
「そうですか、大変ですよ」と、医師は未練がましい口調だった。
なぜ、そこで、「その時は一緒に頑張りましょう」とか、「医学を信頼してください」と言ってくれなかったのか、
そのことが悲しく、ショックだった。
生まれた次男に障害はなく、健やかに育ってくれた。
親の苦労は障害児も健常児も変わりなく、かけがえのない命を育む喜びもまた、同じである。
障害のある子どもが生まれてくる可能性があるため、中絶を勧める医師。
これは、倫理的にいかがなものなのでしょうか?
出生前診断について
妊婦の出生前診断については、前述した通り、あらかじめ胎児に異常があるかどうかを調べるものです。
では、どのようなメリットがあるのでしょうか?
人によって出生前診断を受けるかどうかの判断は人それぞれですが、検査を受けるメリットとしては主にこちらの3つが挙げられます。
1)胎児の先天性異常を早期発見することで、治療可能な病気を治すことができる
2)胎児の先天性異常を事前に知ることで、心の準備をすることができる
3)診断結果が陰性であれば、出産までムダな心配をしなくてすむ
人によっては障害を持った子どもを育てあげる自信がないというケースもありますので、
そういう人にとっては「事前に中絶を選択できる」ということがメリットとなるでしょう。
出生前診断の倫理的問題
出生前診断にはこのようなメリットがありますが、その一方で、検査を受けることに関して問題視する人たちもいます。
その人たちは「異常があるからって中絶するのはおかしい」「命の選別だ」といった主張をし、倫理的観点から抗議をしています。
記事にもあるように、日本では「先天的に異常がある」と、診断された人の9割以上が中絶している事実からも、たしかに無視できない重要な問題ではあります。
また、「ダウン症だから中絶する」という行為は、実際にダウン症のお子さんを育てている親御さんを否定することにもなります。
人によって出生前診断を受けることへの考え方はそれぞれですが、こうした批判的な見解があるという事実も知っておく必要があります。
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