視覚障がい者の方が白杖をついて歩行しているのをご存知でしょうか?
そんな視覚障害者の方が、道端で杖を掲げていた場合、あなたはどうしますか?
今回は、実は知られていない『白杖SOS』のサインの意味をご紹介します。
『白杖SOS』とは
中日新聞に、以下のような記事が掲載されていましたので、ご紹介します。
記事によると、視覚障がい者の方の『白杖SOS』の意味は意外と知られていないそうなのです。
※この記事は2015年11月のものです
このポーズは、視覚障害のある人が道に迷った時などに、周囲に「SOS」と伝えるもので、白杖を頭上50㎝程度に掲げる。
口頭で叫ぶだけでは、雑踏の中で気づいてもらえない恐れもあり、福岡県盲人協会が1977年に考案した。
しかし、浸透は十分とはいえない。
岐阜市在住の全盲の渡辺巧さん(77)も、点字ブロックの場所が分からなくなった時などに白杖を掲げるが、素通りする人は多いという。
「杖を掲げれば目立つけど、ポーズの意味は知られていない」と話す。
視覚障害団体の全国大会の会場となるのを機に、岐阜市はポーズの意味を伝えるマークがないことに着目。
昨年秋に案を公募し、青森県弘前市のデザイナー工藤和久さん(50)の応募作品を元制作した。
今年5月の大会で発表し、視覚障害者の全国組織「日本盲人会連合(日盲連)」も利用促進を決めた。
市と日盲連は8月、内閣府に周知への協力を要望。
内閣府は10月中旬、障害者に関する各種マークを紹介するHPのコーナーに追加した。
さらに、市は県と協力して、全都道府県政令指定都市、中核市にマークを紹介するパンフレットとポスター軽2400枚を配布した。
マークは市に連絡すれば、印刷物などに自由に使えるようにもした。
岐阜市の担当者は、「マークが普及し、思いやりの心が育ってくれたらうれしい」と話している。
出典:中日新聞
40年以上も前に、福岡県の団体が中心となって提唱していますが、未だに全国には浸透していません。
これは全国に広めていく必要があるでしょう。
ネット上の反応
これに対し、ネット上では、
●最近、歩きスマホで視覚障害者にぶつかったの見かけたし、点字ブロック上に車が停車していて困っていたのも見かけた。
見える生活をしている私達は、心の目も見開かなければね。無関心では、見えていても盲目と同じだよ
● 白杖を頭上に持ち上げる系SOSサインは、実は視覚障害者にはほとんど浸透していません。
私も点字サークルで色々な人に聞きましたが、知っていた人皆無でした。
●困ったら杖を頭上に上げるサインが広まってしまうと、困っていそうな視覚障害者を見かけた時に、
『白杖を頭上に上げていない=困っていないのだから助けなくてもいい』
と考えてしまう人が出てきてしまう恐れもある
など、しっかりとした認識を持たなければ、却って障害者の方に迷惑をかけてしまうという意見も寄せられました。
視覚障害者からのお願い
白杖=全盲とは限りません。
ロービジョン(視機能が弱く矯正出来ない)の方、弱視(視力が弱い)の方、視野狭窄(視野が狭い)の方なども白杖を使用しています。
使用目的は、道路を通行するための安全確保、歩行に必要な情報の収集です。
視覚障害者であるということをまわりに知らせるためにも使用しています。
また、道路の通行に著しい支障がある聴覚障害の方、平衡機能障害の方、肢体障害の方なども白杖を使用しています。
ご迷惑をかけることもありますが、ご理解願います。
このサインが広まることにより、杖を掲げていない人は助けを求めていないと判断してしまうのは、浅はかです。
当事者である方々もまだまだ知りませんし、残念ながら全国的には認知度が低いのも現状です。
『白杖SOS』を全国に浸透させていくとともに、白杖をついている方は、”常に何かしらの助けを求めているのでは?”と、遭遇した際には、少しでも思いやりや気配りができるように日頃から心がけるべきでしょう。
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