東日本大震災の津波で損壊した、宮城県の小学校の校舎に無断侵入し、サバイバルゲームをしていたことが明らかになりました。
震災5年の時期に、防災教育の場を遊びに使うとはひどい話だ
河北新報のウェブサイトに以下のような記事が掲載されていましたので、ご紹介します。
記事によると、震災遺構の地で若者ら数名が、サバイバルゲームをして遊んでいたとのことなのです。
※この記事は、2016年の3月に掲載された記事です。
震災遺構として検討されている旧中浜小校舎=2015年1月、宮城県山元町
宮城県警亘理署は11日、
東日本大震災の津波で損壊した宮城県山元町坂元の旧中浜小校舎に無断侵入しサバイバルゲームをしたとして、
福島県相馬市と宮城県丸森町の18~23歳の男性9人を軽犯罪法違反の疑いで任意で捜査していると発表した。
同署によると、9人は10日午後8時40分ごろ、校舎に無断で立ち入りエアガンで撃ち合うなどした疑い。住民が見つけて通報した。
調べに対し、侵入を認めているという。
鉄筋2階の旧校舎は津波でほぼ水没し、児童ら90人が屋根裏部屋に逃げて助かった。
震災後、町は校舎を原則立ち入り禁止にし、震災遺構として保存を検討している。
当時の校長で、被災した教職員らでつくる「3.11の会」の井上剛代表(現白石市福岡中校長)は
「震災5年の時期に、防災教育の場を遊びに使うとはひどい話だ」と憤る。
出典:河北新報
後世に伝えていく役割
考えられません。
この校舎は、震災や忌まわしい津波の記憶を後世に語り継いでいくための場所であり、決して、サバイバルゲームをするための場所ではありません。
しかも、侵入したとされる若者が被災地出身というのも、耳を疑います。
一番このような問題に敏感でなければなりませんし、復興に積極的に向き合わなければいけません。
震災からもうすぐで、6年の月日が経過しようとしています。
意識の薄れから、このような愚行に走ったのかもしれませんが、未だ癒えぬ震災の傷跡や、被災者の方の思いを考えると、
このようなことは決して出来ないはずです。
風化により、遠い過去のことのように忘れ去られていきますが、自分の故郷で起こった出来ことは、ずっと胸に刻み込み、後世に伝えていくという使命がこの若者にはあるように感じます。
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